Hitachi Data Systemsは米国時間7月10日、ハイエンドオープンシステムおよびメインフレームユーザー向けの仮想テープライブラリをリリースした。
同ライブラリは、マサチューセッツ州に拠点を置くDiligent Technologiesの技術を用いており、標準的なテープライブラリと比べて、最大25倍の効率化が実現されているという。
ユーザーは同製品を利用することで、既存のバックアップ環境やポリシーおよび手順に変更を加えずに、テープライブラリを仮想化できるようになると、同社は述べている。
同ライブラリが採用したのは、仮想化テクノロジーのホープとして知られる、Diligentの「ProtecTIER VT」技術だ。ProtecTierは、「de-duplication」という技術を用いて、データの冗長を回避するとともに統合性を保つ。
こうした技法によって、物理的なストレージ容量は最大25分の1にまで縮小できると、Hitachi Data Systemsは主張している。新サービスの価格に関する詳細な情報は、まだ公表されていない。
テープライブラリおよび光学ライブラリを仮想化技術と置き換える場合は、必要となる物理的なストレージ容量の縮小が重要な課題になる。大半の企業が、ディスクよりもはるかにコストが低いという単純な理由から、テープライブラリなどの古い技術を使用して、データのバックアップおよび長期保存を行っているのが現状だ。
Diligentの最高経営責任者(CEO)Doron Kempel氏は、「ProtecTIERをHitachi Data Systemsの製品とともに利用することで、エンドユーザーはデータ保護プロセス全般にわたり、ディスクを経済的に活用できるようになった」と話している。
仮想テープライブラリを補完するものとして、Hitachi Data Systemsは「Backup Assessment Service」の提供も始めようとしている。同サービスは、既存のバックアッププロセスに存在するリスクを特定し、削減することを目的としている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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