Baker氏は、デスクトップPCの需要が減り価格も下がりつつあると言う。AMDはサーバやデスクトップ市場でのシェアを大幅に伸ばしているが、ノートPC市場ではIntelが力を発揮している。
他の市場におけるAMDの技術優位性はノートPC市場では発揮されていない。ノートPC市場ではIntelが、「Centrino」プラットフォーム戦略で顧客を引き付けてきた。2007年にAMDがノートPC用に開発する新しいチップを発表するまで、この状況は変わりそうにない。
Baker氏は、ノートPCのほうがデスクトップPCより出荷台数を拡大しやすいほか、長く価格を維持できると言う。NPD Techworldの調査によれば、2006年初め、AMDの「Athlon 64」プロセッサ搭載のデスクトップPCの平均価格は608ドルだったという。しかし5月までにこの平均価格は526ドルに下がり、その下げ幅はAMDのデュアルコアプロセッサ「Athlon 64 X2」やIntelの「Pentium D」を搭載するPCの平均価格の下げ幅よりも大きかった。
PC市場におけるAMDの問題は、同社がベンダーに対してIntelと同じだけの影響力を持っていないことにあるとBaker氏は述べる。「AMDは自分たちのシェアを維持したいと考える立場に追い込まれている。しかし、自分たちが最も利益を上げられるような価格を維持できない」と同氏は言う。
現在の市場の状況はどうあれ、PCベンダーは第2四半期(の売り上げの落ち込み)を過去のことにしてしまっても良いと考えているのは確かだ。7月と8月にはそれぞれ、Intelがデスクトップ用とノートブック用のチップを新しく発売する。これが2006年後半の需要が増加するきっかけになるだろうとOsha氏は書いている。ベンダーはまた、新学期前と年末商戦に備えてプロセッサの発注数を増やし始めようとしているため、AMDも復調できるだろうと見られる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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