Apple Computerは米国時間6月29日、内部調査を実施した結果、1997年から2001年にかけて付与されたストックオプションに関する「不正を発見」したことを明らかにした。この中には、最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs氏に対するものも含まれている。
Appleは、Jobs氏への株式付与はこののち取り消され、問題の株式による配当金も支払われないことを説明している。
Jobs氏は声明の中で、「Appleは優良企業だ。調査の結果は包み隠さず積極的に、米証券取引委員会(SEC)に対して開示している。今回の問題も、なるべく早く解決しようと取り組んでいる」と述べている。
カリフォルニア州クパチーノに本拠を置くAppleによると、今回の調査は、社外取締役から構成される特別委員会が雇用した利害関係のない弁護士によって実施され、結果はSECに報告済みだという。この件についての同社幹部のコメントは、独立調査が終了するまで発表しないと、Appleは話している。
一方、CA(前Computer Associates International)も同29日に、社員に対するストックオプションの付与過程に問題があったことが発覚したため、過去数年間の収支報告を修正する必要があると発表した。同社の声明には、2002会計年度以前、「ストックオプションの付与について適切な時期に社員に通達していなかった」と記されている。付与が許可された時期と通達が行われた時期には、最大で2年間の開きが生じてしまっていたという。
同調査はまだ完了していないが、今のところCAは、2005会計年度および2006会計年度に計上するべき非現金経費を年間2000万ドル弱と見積もっている。また、2002会計年度から2004会計年度の同経費は、税込みで年額4000万〜1億ドルの間で推移する可能性があるという。
CAはソフトウェアライセンス事業に関しても調査を続けてきたが、2006会計年度以前の数年間に、総額およそ4000万ドルに上る「サブスクリプション収入を過小評価した」と推定している。こうした過去の誤差に対して同社がどのような調整を行った場合でも、2011年ごろまでは、四半期ごとのサブスクリプション収入が減少することになる。CAは2005年10月にも利益の修正報告を行っており、新たな調整はこれに続くものとなる。
過去のストックオプション付与をめぐるスキャンダルが頻発する中、多くのテクノロジ企業がこうした株式交付過程に問題があったことを相次いで発表している。付与過程を社内調査している企業には、CNET News.comを運営するCNET Networksも含まれている。今週に入りCNETは、連邦検察局から召喚状を受け取っており、SECの非公式な調査対象となっていることを明らかにしていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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