Linuxの次なる闘いの場--携帯電話市場

文:David Meyer(Special to CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部)2006年06月29日 18時55分
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 最も人気の高い携帯電話用Linuxプラットフォームを提供している企業の共同設立者が、携帯電話やハンドヘルド機器に用いられるオープンソースソフトウェアの利用において、「革命」が起こるとの予測を示した。

 TrolltechのEirik Chambe-Eng氏が、ロンドンで開催されたOpen Source Business Conferenceで代表者らに語ったところによれば、Linuxが「組み込み機器や携帯電話に関して世間の注目を集める」ようになる時代はすぐそこに来ているという。

 同氏は現地時間6月28日、「われわれは現在、革命の始まりを経験しているところだ」と述べ、製造業者がLinuxにスイッチする動機として、同氏が5つのCと呼ぶもの--Complexity(複雑さ)、Control(コントロール)、Customization(カスタマイズ性)、Cost(コスト)、Community(コミュニティ)--を挙げた。

 「製造業者やOEM業者は、Linuxを採用することによってすべてのコントロールを手に入れることができる」と語るChambe-Eng氏は、Windows MobileやSymbian--携帯電話市場におけるLinuxの二大競合--には「懸案事項がつきものだ」とも主張した。

 「製造業者は、Microsoftが入ってくるとハードウェアの利幅が縮小するのではないかと恐れている。この業界における利幅は非常に薄いし、SymbianやWindows Mobileは一般的にいって高価なのだ」(Chambe-Eng氏)

 Chambe-Eng氏は、Siemensが2005年、その携帯電話事業部をBenQに売却したことは、プロプライエタリなオペレーティングシステムによって引き起こされる「頭痛」のせいで企業があきらめた例だと主張し、「今日におけるソフトウェアの複雑さは、携帯電話業界のアキレス腱となっている」と述べた。

 また同氏は、Nokiaが「Nokia 770 Internet Tablet」にLinuxを採用したことは、オープンソースプラットフォームのスケーラビリティとコンフィギュレーション性が評価された証だとも述べている。

 業界に詳しい人々によれば、Linuxは、プロプライエタリなシステムと比較すればスケーラビリティや柔軟性といった点では優れているものの、その他の点では劣っているという。

 Ovumの通信アナリストTony Cripps氏は、Linuxベースのスマートフォンは現在、Symbianベースのものとは異なり、サードパーティ向けの標準アプリケーション環境が整っていないせいで売上を伸ばせていないと述べている。

 またCripps氏によると、Linuxに必要なハードウェアスペックは、低価格帯の携帯電話への採用を検討するにはまだ要求が高すぎるという。同氏は、「Linuxが要求するハードウェア(スペック)は、Linuxの採用が価格的に可能となるレベルまで下がる必要がある」と述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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