デジタルダブル録画を実現した東芝の新世代レコーダー「VARDIA RD-XD92D」はすべてがハイビジョン仕様へパワーアップ

東芝
RD-XD92D
内容:デジタルレコーダーのトップブランド東芝「RD」シリーズが、ハイビジョンレコーダー新ブランド「VARDIA」としてブラッシュアップした。EPG、録画、再生、編集とすべての機能において、ハイビジョン仕様へと生まれ変わったことに加え、デジタルダブル録画を実現。現行録画機として、最強の機能を備えたレコーダーのその実力とは?

新ブランド「VARDIA」を冠したハイビジョンモデル

 本機は、東芝のデジタルレコーダー「RD」シリーズの新ブランド「VARDIA」の上位モデルである。VARDIAは、ハイビジョン録画に対応した高級レコーダーの新ブランドという位置付けだ。本機は、こうしたコンセプトを反映して高度なスペックを採用している。600Gバイトの大容量HDDでハイビジョン録画に対応するほか、地上、BS、110度CSデジタルチューナー2基と、地上アナログチューナーを1基搭載し、東芝モデルとしては初のデジタルW録を実現している。

 「スカパー!連動や」デジタルWEPGなど、RDならではの機能も継承している。DVDドライブはマルチタイプを搭載。DVD-R DLでは、従来のビデオモードに加え、VRモード録画にも対応し、デジタル放送の記録にDLメディアを活用できるようになった。

  • 直線的でブラック基調の精悍なデザインを採用。前面パネルには、FL表示のほか、W録とハイビジョン(HD画質)インジケーターなどを備える。シーリング内には、B-CASスロットやAV&DV入力端子を装備している

  • 背面には、D-VHSと連携できるi.LINK(TS)入出力端子、テレビとデジタル接続できるHDMI出力端子を装備するほか、D1入力端子を装備。D端子からは、録画したDVDのD3/D4アップコンバート出力が可能になった

  • リモコンは従来のデジタル機を継承。「戻る」ボタンのほかに「終了」ボタンがあり、十字ボタンの外側に、さらにカーソルボタンがあるなど、やや複雑に感じる面もあるが、シーリングを廃止し、テンキーと再生キーを共用にすることで、ボタン数を減らしている

録画はデジタルダブル録画使用がメイン

 各社からデジタルダブル録画機が登場しているが、本機は元祖W録メーカーの意地を見せて、デジタル×アナログのほか、デジタル×デジタルのW録も実現している。なお、アナログチューナーとMPEGエンコーダーは1基のみなので、アナログ×アナログのW録には対応していない。つまり、デジタルW録がメインというコンセプトだ。この辺りは、エンコーダーを2基搭載してVR録画も重視した従来機RD-X6とは異なる部分である。また、地上アナログチューナーにはGRT機能は装備されていない。

 W録の切り替えは録画方式別の選択になる。TS1とTS2がストリーム録画で、VRがMPEGエンコーダーを使った録画になる。と書いてもよく分からない人もいるだろう。確かに理屈にはかなっているのだが、やはり、他機のように、W録を「レコーダー1」と「レコーダー2」で切り替えられたほうが直感的で理解しやすいように思える。

 他機では、まず放送波を自由に選んでから、録画モードを一覧から選ぶ、という手順になるのだが、本機の場合は、最初に録画モードを選ぶ必要がある。すると、録画モードに合った放送波だけが選べるしくみだ。ところが、今どの録画モードを選んでいるか?が判りにくいため、使いこなしには慣れが必要に感じた。といった部分はあるものの、W録機能そのものは、やはり便利だ。デジタル録りがメインのユーザーにとって、デジタルW録は欠かせない新機能といえるだろう。

  • 本体前面のW録インジケーターで録画モードを表示。T1が太陽、VRが星、T2が土星アイコンで表示される。本機はエンコーダーが1基のみなので、従来機のVR月アイコンはない。録画モードは、リモコンで交互に切り替えられる。この録画モードが録画の基本になるので、操作の最初に設定するのがコツだ

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