現在51歳のGates氏は、Altairコンピュータ用のBasicプログラミング言語を販売する目的で、高校時代の親友だったPaul Allen氏と共同で1975年にMicrosoftを創業した。同社は1980年代に、AppleのMacintosh用アプリケーションを開発するなどして大成功を収めた。
しかし、IT業界のトップに上り詰めることになったきっかけは、同社がOSビジネスへの参入を決断したことだった。同社のWindows OSは、世界の90%以上のPC上で動作している。この成功により、Gates氏の純資産は自身が保有するMicrosoft株を中心に、1999年にはあっさりと1000億ドルを越えてしまった。Gates氏は現在、同社株を約9億7700万株保有している。
Forbes誌によると、同氏は2005年時点で500億ドルの純資産を保有する世界一の富豪だという。
Insight 64のアナリストNathan Brookwood氏は、「確かにGates氏は、良くも悪くもこの業界を牽引してきた。1981年を振り返っても、1つのOSが世界中のPCの95%を統合するなど、ほとんどの人は予測していなかった」と述べている。
「Microsoftが成長を遂げるのにともない、(Gates氏が与える)技術レベルでの影響力は重要性を弱めていった。技術的立場から見た場合、同氏が常勤だろうが非常勤だろうが大差はないと思う」(Brookwood氏)
NPD TechworldのアナリストStephen Baker氏は、電子メールでインタビューに応え、「同氏は技術知識のある初めての起業家だった。エンジニアでも金儲けはできるし、そうしてかまわないことを正当化したのだ」と述べた。
Gates氏は、自社の経営にあたり、純粋な技術的問題よりもビジネスの成功を優先した。そのためもあって、同氏とMicrosoftには技術コミュニティーから長年激しい反発があったと、Baker氏は述べている。「今日のGoogleを見ると、同社が同じ方向に向かっているのが分かると思う。称賛される起業家が技術的に良いことをしていながら、利益追求と製品開発のはざまで困難に直面している」(Baker氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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