もちろん、金銭面(利益面)の問題はある。Wiki系のサイト(Wikipediaのようなオープンソースによるコラボレーション型サイト)でも言われていることだが、Family 2.0サイトでも、どのようにして利益を上げるのかという点で疑問の声も多い。今のところ、メンバーを十分に集めて広告収入を得たり、高度なサービスを有料で提供したりしているサイトが多い。しかし、1つのサイトで十分なメンバーを獲得してしまうと、他のサイトではなかなか利益を上げられなくなる。
「市場全体としてどのようにして誰のために利益を生み出すのかが大きな問題になっている」と、Forrester Researchの上級アナリストPeter Kim氏は言う。
例えば、JotSpotは、テクノロジのサブスクリプションを企業に販売して利益をあげている。しかし、Family Siteはユーザー向けには無料である。Amiglia.comは、ストレージ容量を増やした年間サブスクリプション契約の販売を計画している。同サイトでは写真と動画を1GBまで無料で保存できるが、これに加えて100GBのストレージを年間50ドルで提供するという。
カリフォルニア州パシフィックパリセーズのファミリー向けソーシャルネットワーキングサイトFamundoは6月、学校などの組織向けに最初のアプリケーションを公開する。共同創設者Richard Kuhlenschmidt氏によると、そのあと7月には、ファミリー向けのサブスクリプションベースのサービスを導入する予定だという。
ウェブ上のファミリーサイトブームの現状について、Berryさんは、「良いアイデアがいくつでも転がっていて、賢い人たちがそれらのアイデアを次々に実現している」状態だと思っている。
Berryさんは、「低コストでサイクルの短い開発方式によって生き残っていければと思っている」と言い、「あと6〜9ケ月くらいで今のブームが一段落してくれることを願っているが、しばくは様子見といったところだ」と付け加える。
これらのウェブサイトは家族がネット上で簡単につながるためのサービスを提供する。 Myheritage.comは顔認識システムを導入した無料サイトで、フォトシェアリングや家系図作成などのサービスを提供する。 Famundoは、この夏に稼働する一部有料のサイトで、カレンダーの共有、誕生日通知、休暇の計画作成といったサービスを提供する。 JotSpotはベータ版の無料サイトで、家系図マップ、投票、写真やレシピの共有といったサービスを提供する。 Amigliaは一部有料のベータサイトで、フォトシェアリング、動的家系図の作成、子供向けフォトゲームなどのサービスを提供する。 Ourstoryはベータ版の無料サイトで、さまざまな経験、写真、動画を織り込んだ年表を作成できる。 Zamilyは5月に稼働する無料サイトで、ファミリー向けソーシャルネットワーキングに関するあらゆるサービスを提供する。 Families.comは2005年に稼働した無料サイトで、子を持つ親のためのアドバイスやブログなどのサービスを提供する。 Famoodleは5月に稼働した無料サイトで、写真やイベントの共有、ファミリーネットワーキング、ニュースなどのサービスを提供する。 Cingoはベータ版の無料サイトで、プライベートな共有型カレンダー、予定リスト、ニュース、動画などのサービスを提供する。 Familyroutesはベータ版の無料サイトで、ファミリー向けブログやフォトシェアリングなどのサービスを提供する。 Mintiはベータ版の無料サイトで、子育てに関するアドバイスを集めたWikipedia形式のサービスを提供する。 |
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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