ルートキットが世間の注目を浴びたのは2005年のことだ。同年、Sony BMG Music Entertainmentの特定のCDに組み込まれているコピー防止ソフトにルートキットが含まれている事実が明らかになったのだ。Microsoftは同年12月に、Sonyのルートキットを検知し除去する機能をWindows Malicious Software Removal Toolに追加した。Microsoftのレポートによると、これまでに同ツールがそのルートキットを除去した回数は25万回に上るという。
Windows Malicious Software Removal Toolが悪意あるソフトを除去した570万台のPCのうち、ルートキットが発見されたPCの割合は全体の14%に上った。しかし、Sonyのルートキットを除くと、その割合は9%に低下する。Microsoftによると、ルートキットが発見されたコンピュータのおよそ2割からは、バックドア型のトロイの木馬も1件以上同時に発見されたという。
被害者をだまして悪質なソフトを実行させるタイプの攻撃が重大な感染源となっており、電子メール、PtoPネットワーク、インスタントメッセージングクライアントを通じて拡散するワームは、Windows Malicious Software Removal Toolが除去したマルウェア全体の3分の1強にすぎないとMicrosoftは指摘している。
同ツールが発見した脅威の上位5つは、Rbot、Sdbot、Parite、Gaobot、FURootkitとなっている。この中で、Pariteは2001年に出現した攻撃的なファイル感染型ウイルスであり、またFURootkitはPC内のRbot、Sdbot、GaobotといったBackdoor Trojanを隠すために利用される場合が多い、とMicrosoftは説明している。
Windows Malicious Software Removal Toolは、Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003のユーザーを対象とした無料のウイルス駆除ツールで、24カ国語に対応している。Microsoftによると、同ツールの最新版では61種類の悪質なソフトの検知および除去が可能だという。同ツールはMicrosoftのウェブサイトで公開されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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