Mozilla Foundationは、同財団のソフトウェア開発に協力しているコミュニティーに対して報酬を与えると述べた。
ウェブブラウザ「Firefox」を含むMozillaスイートの一部は、プログラマーらが無給で空き時間などを利用して開発に取り組んだものだ。Mozillaは米国時間5月24日、全てのボランティア開発者に報酬を支払うことはできないが、その代り一部の開発者にハードウェアを提供することで役立ちたいと述べた。
「(ボランティア開発者は)性能の良くないマシンで悪戦苦闘することもあるし、またプログラムをテストするのに、Linuxマシンを持つ友人を夜通し探すこともある。そのような人たちにわれわれはマシンを提供できるだろう」とMozilla Foundationの最高経営責任者(CEO)Mitchell Baker氏はZDNet UKのインタビューで述べた。
Baker氏によると、MozillaはGoogleやYahooなどの検索企業との提携関係により、2005年の売上高は「数千万ドル」に達したという。しかし全てのボランティア開発者に報酬を支払うことはできないと述べた。
「シリコンバレーの大手企業に比べると、われわれの売上高は微々たるものだ。Microsoftのようなスケールで全ての開発者に報酬を払うことはできない。われわれには(大手企業のやり方で)彼らと戦うだけの十分な資金力はない。おそらくGoogleのような企業は別にして、そのようなことは誰もできないだろう」(Baker氏)
方針転換の一環として、Mozillaは開発者に資産を再分配する方法を策定する人材を雇用する予定だ。その人材は6カ月契約で「早急に」雇用されるだろう。Baker氏は以前ZDNet UKに対して、彼女自身が資金の分配方法のモデルを策定すると述べていた。
Mozilla Foundationはカリフォルニアの非営利組織で、慈善事業と同じような方法で寄付を受けている。2005年、同財団はMozillaのオープンソース製品の開発、試験、配布を担う営利目的の子会社Mozilla Corporationを創設した。
そのことで、Mozilla Corporationと同財団がFirefoxでどれだけの利益を上げ、そしてその利益をどのように使うのかに関して様々な憶測を呼んだ。
ブログネットワークWeblogsのCEOであるJason Calacanis氏は3月、BarCampLAの公表されていないある筋からの情報として、Mozilla Corporationは2005年に7200万ドルの利益を上げ、2006年は120名の従業員を雇用する予定だと自身のブログに記した。ただし、それらの情報の信憑性を確かめることはできないと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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