サイビズが発行するネットショップ&アフィリエイト情報誌「月刊ネットショップ&アフィリ」編集長の浅井克明氏は、5月20日に東京都北区にある赤羽会館で開かれたNPO全国イーコマース協議会の定期総会において、「ネットショップが迎える“始まりの終わり”」と題したセミナーを開催した。
ウィンストン・チャーチルの名言“始まりの終わり”を引き合いに出し、「偉大な先駆的店主から始まったネットショップの成功物語」が今終わりつつあるという。そうした成功物語に誰もが参加できる時代が終わり、過去の伝説になりつつあるとの見方を示した。その理由は、(1)ノウハウの普及:デジタルのためコピーが容易、差別化が皮肉にも画一的なショップへ、(2)変化のスピード:学ぶことが日々変わり、脱落者続出、(3)人材不足:優秀な人材(店長)は絶対的に量産が困難――が理由。また新規参入者は、すでにいるスーパー店長と競争を余儀なくされることも要因の一つになるという。
では、凡人にはネットショップ運営はもう無理なのだろうか。凡人が成功するキーワードとして「Web2.0」を浅井氏は挙げる。「早い話が『電車男』で、1人で頑張る世界からみんなが頑張る世界になった」のだという。「Web2.0ショップ」要素としては、(1)クチコミ、宣伝の「アフィリエイト」、(2)店舗販売の「ドロップシッピング」、(3)卸機能の「ECサイト」――で構成され、すべてを自社ECサイトで担う必要はないとする。買いたいと思う場所がECサイトばかりでなく、ブログやアフィリエイトサイトに移行しているためだ。
今後ネットショップを開始したい人は、アフィエイターをパートナー扱いすることを前提に、これまでの「単店舗発想」から「複数店舗発想」に切り替える必要がありそうだ。
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