オンラインカジノがネット犯罪の標的に--サイト運営者や専門家が注意を喚起

文:Will Sturgeon(Special to CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部)2006年05月19日 17時50分

 オンラインカジノで遊ぶギャンブラーに対し、ハッカーの標的にされる可能性が高まっているという警告が出されている。

 フィンランドのウイルス対策ソフトウェア会社F-Secureは今週、CheckRaised.comのユーザーを標的にする悪質なルートキットと見られるプログラムを発見したことを明らかにした。同社によると、あるポーカーコミュニティサイトから「Rake Tracker」と呼ばれるポーカーフィーのレイクバックツールをダウンロードすると、このプログラムがユーザーのマシンにコピーされると言う。

 プログラムの作成者は、悪質なプログラムがダウロードされたマシンから多数の有名オンラインカジノに関するログイン情報を詳細に入手できるようになる。プログラム作成者は、感染したマシンのユーザーを装ってログインし、本来の自分のアカウントとの間でゲームを設定する。こうして、ユーザー側を負けさせることで簡単にお金を稼げるのだ。

 CheckRaisedのウェブサイト上の声明で、運営者のCCRTは、このプログラムの作成者を非難し、現時は、Rake Trackerと一緒に悪質なプログラムがダウロードされないようになっているとしている。また同社は全ユーザーに、ポーカー用パスワードをリセットするよう警告している。

 人気が高まるにつれ、オンラインカジノが標的にされる頻度が上がるのではないかと思わせるような問題が、規模こそ小さいものの、最近他にも発見されている。

 先週Betfair Pokerは、サイトユーザー向けの声明を出した。その声明は、第三者がPCをコントロールできるようにするトロイの木馬をコンピュータにダウンロードできるよう、不正なサイトにユーザーを誘導しようとする行為について警告している。

 この詐欺行為は、Betfairで発生した詐欺に関する記事がBBCサイトに掲載されているとして、ユーザーのクリックを誘導するものだった。このような記事は実際は存在せず、リンクはトロイの木馬が埋め込まれたウェブページに張られていた。

 F-Secure LabsのリサーチャーKimmo Kasslin氏は、犯罪者がカジノサイトを標的にし始めるのは仕方が無いと言う。これらのサイトのメンバー数が、eBayやPayPalのようなサイトがネット犯罪の標的として最初に注目されたときと同じ規模に達しているからだと同氏は言う。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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