CNET Chinaの報道によると、中国の人気チャットソフト「QQ」が、トラフィック量において、4月以降中国3大ポータルサイト「新浪网(Sina)」「网易(NetEase)」「捜狐(SOHU)」全てを越え、トップの検索サイト「百度(Baidu)」に続く2番目の地位につけたという。3位〜5位は上述の3台ポータルサイトである新浪网、网易、捜狐であった。
新浪网、网易、捜狐は、日本でいうならヤフーのような不動のポータルサイトであり、2年前であれば、現在のような3大ポータルサイトが落ち目にあうなんて想像もつかないことだ。トラフィック量はネットユーザーがどれくらいそのサイトを利用されているかが反映される。ポータルサイトを見るよりも、チャットソフトのQQを利用していることが伺える。
チャットソフトのQQは、中国においてはMSNメッセンジャーよりも圧倒的に支持を得ているインスタントメッセンジャー。中国人好みのデザインのアバターを持つことができ、IDを用いて無料のオンラインゲーム(主にテーブルゲームやパズルゲーム)を遊ぶことができる。中国の若年層のPCユーザーは、ほとんどが自身のQQのIDを持っており、ビジネスシーンでも使われ、名刺にQQのIDを書く人が普通にいるほどの人気で、中国コンシューマーPC普及を牽引したキラーソフトの1つといっても言い過ぎではないソフトなのだ。メーカーは広東省深センに本社のある「騰訊(Tencent)」。
中国のポータルサイトは、日本のそれとは比にならないほどの文字と広告を密に敷き詰める体裁が特徴。ポータルサイトの提供するサービスは、一般的なニュースからITや車やスポーツなどの専門的なニュースまで様々なニュースの配信、メール、ブログ、掲示板、オンラインショッピング、検索サービスなどが一般的だ。そうした体裁のポータルサイトは、中国全国区のものから地域密着型のまで数多くある。新浪、网易、捜狐も同様の体裁ではあるが、これら3サイトは突出して有名で、また中国のWEBサイトとしても最も有名なサイトである。
トラフィック量でポータルサイトが落ち目にあったという話だが、中国のネット企業の価値のランク付けでも同様にポータルサイトが落ち目にあっている。3大ポータルサイトでは、网易は依然として上位をキープしているが、新浪はオンライン旅行予約サイト「携程(Ctrip)」に抜かれ5位となり、捜狐はさらに下の低迷している中国最大のオンラインゲームメーカー「盛大(Shanda Entertainment))」を僅かに上回った程度であった。
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