世界的な大手ウイルス対策ソフトウェアベンダー2社が、eBayにおける海賊版ウイルス対策ソフトウェア販売を提訴し始めた。
オークションサイトのeBayにおける海賊版ソフトウェアの販売は急増していると一部で報道されているが、eBayは、知的財産を保護する役割を担うのはソフトウェア会社であるべきだとの立場をとっている。
McAfeeとSymantecは、eBayから海賊版ソフトウェアの販売を排除するために、より規模の大きな「Software & Information Industry Association(SIIA)」キャンペーンを強力に後押ししている。SIIAは、eBayでソフトウェアを購入し、それが海賊版だった場合には売り手を告訴することを計画している。
SIIAは米国時間5月15日、米国在住の個人に対して3件の訴訟を起こしたと発表(PDFファイル)し、この取り組みを開始した。これらの訴訟では、損害賠償の他に、起訴対象となった犯罪を今後繰り返さないようにするための裁判所命令が要求されている。なお被告側は、2005年末の3カ月間に海賊版ソフトウェア1万5000点以上を販売した罪に問われている。
Silicon.comがeBayを短時間閲覧しただけでも、SymantecのNorton製品や、McAfee製品が数多く出品されていることを確認できた。その多くは適法なものからはほど遠く、CDのみで箱やマニュアルは含まれていないと書かれている出品もあった。
McAfeeの関係者は「海賊版ソフトウェアの販売や流通を大変深刻にとらえている」と述べ、「海賊版や非正規ルートの輸入版がeBayなどのオークションサイトで販売されていることが明らかになった場合には、可能な手段すべてを積極的に講じて出品を取りやめさせる」と説明した。
消費者が、違法なセキュリティソフトウェアを使用する場合、最も大きな問題は、自分たちが考えているほどの保護が得られないということだ。そして企業にとっての問題は、売り上げの損失やブランドのダメージにつながることだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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