本製品の特徴として、本体左右にレイアウトされているサイドボタン(第4・5ボタン)の存在が挙げられる。これらは本体左側と右側の同じ位置にレイアウトされているのだが、親指でクリックしやすい位置にある左側のボタンに対し、右側のボタンは普通にマウスを握っていては絶対に指が触れない部分にレイアウトされている(強いて挙げるなら薬指の側面でクリックできないこともないが、かなりアクロバティックな方法だろう)。少なくとも、通常の握りのまま人差し指や中指でクリックすることはまず不可能だ。
おそらくこの右側ボタンは、左手でマウスを使用する際、親指でクリックするために設けられているものであって、右手での利用時に使うボタンではないのだろう。従って、実際に使えるのは左右のどちらか一方だけであり、実質的には4ボタンマウスとみなして間違いないと思われる。第4・5ボタンに「戻る」「進む」や、タブブラウザの「次のタブ」「前のタブ」など、同時に使ってこそ意味がある機能を割り当てているユーザーは、購入前にはじゅうぶんに注意したい。
また、この第4・5ボタンの作りがややチープなのも気になった。いずれも前後に細長い形状をしているのだが、支点が前寄りにあるため、ボタンのやや後方を押した際に適切なクリック感が得られるようになっている。親指が届きにくい後ろ側をクリックした場合に最適化されているというのは、違和感の残るところだ。
ちなみに、この第4・5ボタンは上から下に押し下げるのではなく、真横からやや上向きに押し上げないとカチッという音がしない。握り方にもよるだろうが、ホームポジションでのクリック時に感じる違和感は、試用期間中にとうとう解消されなかった。
なお、この第4・5ボタンとホイールボタンを含めた5つのボタンはいずれもカスタマイズが可能で、任意のキーを割り当てられる。アプリケーションごとの割り当ても可能なので、細かいカスタマイズができることを補足しておく。
本製品は実質的な4ボタンマウスであり、第4・5ボタンのクリック感もややチープな感はあるが、読み取り性能は非常に高く、ワイヤレスマウスとしてはトップクラスの性能を誇る。ベーシックなデザインもあいまって、オフィスから個人ユースまで幅広く対応できるマウスと言えるだろう。左右対称のデザインであることから、左手でマウスを使うユーザーにもオススメしたい製品だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」