検索エンジンマーケティングの業界団体SEMPO Japanは4月19日、企業のウェブマーケティング担当者を対象に「日本におけるSEM(検索エンジンマーケティング)利用状況調査」を実施し、国内企業のSEMへの取組状況と今後の見通しについて公表した。調査はインターネットを利用して3月15日から3月17日まで実施され、有効回答者103名を得た。
調査によれば、SEMの利用目的としては「商品やサービスの認知度向上、ブランディング」が40.7%でもっとも多く、次いで「企業の認知度向上、ブランディング」が25.9%と、認知度向上やブランディングを目的とする回答が全体の3分の2を占めた。購買や資料請求などの実利だけを目的とするのではなく、多くの企業で認知度向上やブランディング促進の手法としてSEMが利用されているという結果になった。
また、検索連動型広告の入札価格が上昇し続けた場合の対策について訊ねたところ、全体の42.6%が「コンバージョンの効率化を目指しサイトを改善する」と回答した。検索連動型広告の入札管理、運用方法の見直しだけでなく、誘導後のウェブサイト、ウェブページを改善することで入札価格の上昇に対応してゆく姿勢が明らかになり、ランディングページ最適化(LPO)への関心が高まっていることを示唆する結果となった。
決済権限者のSEMへの理解度を訊ねたところ、「最優先事項として認識」「適度に興味を示している」を合わせ、全体の約9割が関心を持っているという結果が出た。また、「関心なし」が0%であったことから、SEMが決済権限者の理解を得られている状況がうかがえると分析している。
2005年度の検索エンジン最適化(SEO)の予算調達方法について訊ねたところ、31.5%が「新規にSEOの予算を取得」、25.9%が「新規の予算とインターネット関連広告予算との混合」と回答した。「新規の予算と他のインターネット関連広告予算とウェブ制作費3点の混合」である9.3%を合わせると、全体の3分の2が新規に予算を取得すると回答しており、企業のSEMに対する積極的な姿勢がうかがえる結果となった。
SEMPO Japanは、本調査の結果を通じて、SEMを認知度向上やブランディング目的で活用、検索連動型広告の入札価格上昇対策はウェブサイト改善が主流、SEMの予算は2005年から2006年にかけて拡大傾向--などが明らかになったとして、このような状況のもと、企業のSEM活用は今後も活発に行われる傾向にあると分析している。
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