インテルの投資部門であるインテル キャピタル ジャパンは4月18日、プリペイド型電子マネー「Edy(エディ)」を運営するビットワレットに対して転換社債型新株予約権付社債により50億円を投資したと発表した。
ビットワレットの資本金は267億1310万円で、株主は59社を数える。今回の転換社債型新株予約権付社債の転換条件は非公開で、出資比率なども明らかにしないが、「NTTドコモに次ぐぐらいの出資金額と思っていただいていい」(ビットワレットの代表取締役社長 川合成幸氏)とした。
ビットワレットは、今回の社債発行で調達する資金を、主にEdy加盟店におけるリーダー、ライター端末の整備などに投資する。
また今回の投資にあわせ、インテルとビットワレットは協力関係を結ぶことで合意している。両社は、これまで主にリアル加盟店で利用されてきたEdyの電子マネーサービスを、インターネットを含めた広範囲な環境で利用されるように協力する。
これにより、今後、Edyサービス普及促進のためのマーケティングや、サービスの付加価値を高める新たな利用モデルの創出、インターネット環境におけるEdyサービスの普及などを進める計画だ。
インテルの代表取締役共同社長である吉田和正氏は、「デジタルホームとモビリティなど、インテルのプラットフォームとEdyを組み合わせることで、家庭でも外出先でも消費者はより信頼度が高く、便利で簡単な決済手段を利用できるようになる」と述べた。具体的には、「非接触型電子マネーサービスがすべてのPCに搭載されればPC市場全体の活性化につながるだろう」と説明した。
ビットワレットは、Edy運営のために2001年1月に設立された企業。2006年4月1日現在で、これまでにEdy機能搭載カードや携帯電話は合計1700万以上にのぼる。うち、携帯電話でのEdy利用数は300万台以上。現在日本国内で3万1000店舗以上の加盟店および1400以上のEコマースサイトでEdyによる決済サービスの利用が可能となっている。
一方で、インテル キャピタルのアジア太平洋地域統括ディレクターであるバルン・カパー氏は、「モビリティとデジタルホームは日本が世界をリードする重要な投資分野と位置づけてきた」とし、2004年以降積極的に投資している。今回の投資もその一貫だが、この2つの分野に対する投資は、引き続き注力していく。
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