DIGITAL COWBOYから発売されている「DCT-SDMP3/U」は、iPodをほうふつとさせるデザインとカラーリングの携帯音楽プレイヤーだ。新たに登場した「大陸志向」ブランドの第一弾製品という位置づけである。
本体にメモリは内蔵されておらず、SDカードを挿して利用する。手元に余っているSDカードを転用してもよいし、昨今急激に価格が下落している大容量のSDカードを購入して使用するのもよい。ただし、本稿執筆時点では1GB以上のSDカードに対応していないため、事実上、512MBが最大容量ということになる。電源は単4電池を採用しており、電池1本あたり約8時間の再生が可能とされている。
製品を実際に手にとって感じるのは、何よりもその軽さだ。メーカーの公称値は26gとなっており、HDDタイプの携帯プレイヤーに慣れてしまった筆者からすると、まさに異次元の軽さだ。電池とSDカードを挿すと約50gになるとはいえ、圧倒的な軽さは変わらない。胸ポケットに入れていても、ほとんど存在を感じさせないのは大きなメリットだ。
では、実際の使い方をざっと見ていこう。曲の転送は、USBケーブルでパソコンと直結して行う。転送ソフトは用意されておらず、エクスプローラ上でドラッグ&ドロップするだけだ。曲の置き場所はルートフォルダでなくても構わないので、アルバム単位で作成したフォルダごとコピーするとよいだろう。音楽ファイルのフォーマットはMP3とWMAにのみ対応する。
再生機能は至ってシンプルで、再生/早送り/巻戻しのみ。再生順序は曲もしくはフォルダをコピーした順となり、シャッフル機能などは搭載されていない。イコライザーモードも装備されているが、液晶画面はないので、現在どのモードなのかは説明書を見ながら確認するしかない。
ボタンの操作体系は、中央ボタンが電源/再生/一時停止、円形ボタンの左右が早送り/巻き戻しと、iPodとほぼ同じだ。クリックホイールではないため、音量の大小は円形ボタンの上下に割り当てられている。このあたりのインターフェースは直感的に分かりやすく、わざわざ説明書をダウンロードしなくても問題なく使い始められる。
中央ボタンを数秒間押しっぱなしにすると電源が入り、SDカードスロット上部のLEDが青く点灯する。もう一度押すと曲の再生が開始され、LEDが点滅状態に変わる。ただ、ボタンの感度はあまりよくなく、カコッという音がするのに反応しないこともある。このあたりは価格相応といった印象だ。
本製品には曲の「停止」という概念がなく、一時停止か、電源OFFかのいずれかで曲の再生がストップする。一時停止のまま約3分間放置しておくと電源がOFFになるのだが、本製品にはレジューム機能がないため、電源がOFFになると曲の再生位置やイコライザーの設定がすべて初期化され、次に電源を投入した際は再び1曲目に戻って再生がスタートする。この価格帯の製品に多くを望むのは酷だが、さすがにレジューム機能は欲しかった気がする。
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