ネバダ州ラスベガス発--間もなくモバイル対応となるMySpace.comなどソーシャルネットワーキングサービス(SNS)は、新しい3G無線ネットワーク上のデータ利用を促進する主要アプリケーションになる可能性がある。
長年、数十億ドルの費用を投じて自社ネットワークを3G無線ネットワークにアップグレードしてきた携帯電話事業者らは、顧客に通話以外のことで携帯電話を利用してもらおうと努めてきた。しかし、その努力の甲斐もなく、依然として音声通話サービスの収入が売り上げの大部分を占めている。
しかし、向こう2、3年以内に状況が一変する可能性がある。携帯電話上でテレビを見たり、モバイルネットワーク上で音楽をダウンロードしたりといった使い方がすでに大きな話題となっているが、さらに、大規模な3Gデータ利用を生む可能性のあるアプリが存在する。それが、ソーシャルネットワーキングだ。
調査会社Forrester Researchのアナリスト、Charles Golvin氏は、「これまで通信事業者らは、自社ネットワークに多額の資金を投じてきた」と述べ、さらに次のように続けた。「しかし、現時点では、壁にスパゲティを投げつけ、どのアプリが壁にくっつくかを見極めているようなものだ。今後、単独のキラーアプリが誕生するとは思わないが、携帯電話上のソーシャルネットワーキングが(3Gデータの)利用を生む1つのアプリとなることは間違いないだろう」
2005年に、有線インターネット上のSNSやコミュニティサイトの人気が、特に10〜20代の若者の間で急上昇した。彼らは、長時間インターネットに接続し、プロフィール作りや、写真、ビデオ、ブログの交換に明け暮れた。
最も人気の高いSNSであるMySpaceの会員数はすでに6700万人を超えており、さらに毎日およそ25万人ずつ増えている。米調査会社ComScore Media Metrixによると、現在MySpaceは、ユニークユーザー数部門で、インターネット上の全ウェブサイト中、Yahooに次いで第2位にランクされているという。2005年に、メディア界の大物Rupert Murdoch氏率いるNews Corpが5億8000万ドルで同社を買収した。
MySpaceは、たしかに最も知名度の高いSNSかもしれないが、同サイトがネット上に存在する唯一のSNSというわけでは決してない。現在、ネット上には大学生向けに作られたFacebook.comなど、多くのSNSが存在する。また、Flickrなどの写真交換サイトも多数存在する。これらのサイトにより、人気のある多くのオンラインコミュニティが形成された。
以前は、これらのサービスの利用者は自分のデスクトップやノートPCからしかアクセスできなかった。しかし、最近はモバイル対応のSNSが増えており、携帯電話を使って写真をアップロードしたり、ブログに書き込みをしたりするなどの利用も可能になっている。
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