このカシオ「EX-Z600」は12倍のズームもなければ手ブレ補正機能もない、機能としてはいたって標準的なデジカメだといえる。だがその基本設計はしっかりとなされており、その豊富なシーン撮影モードはあらゆる状況下での撮影において、より簡単に確実に被写体を写し出すことができる。またそのシンプルでユーザーフレンドリーな操作系も写真を撮るということをより身近にするだろう。バッテリーの持ちの良さも安心につながる。肝心の画像もとてもレベルの高い気持ちのよい仕上がりだと言える。このようにシンプルで安心してだれもが使えるカメラとして、この「EX-Z600」はとても良くまとまっている。
私は知人友人からデジカメを購入する際に相談をうけることがよくある。その際には彼らが使用する目的を良く聞いた上でアドバイスをするのであるが、多くのユーザーは日常的に気軽に使用できるデジカメを希望している。実はその「日常的に使えるカメラ」という漠然とした位置づけが一番選択に悩むところだったりもするのだが、この「EX-Z600」は彼らにも安心してお勧めできるカメラだと私は思う。
撮りたい時に撮りたいものを撮りたいように撮る。そしてそれを奇麗な画像ですぐに見る。このように今となっては当たり前とも言えるカメラを、確実に実現している「EX-Z600」は写真を素直に楽しめるデジカメだと言えるだろう。その楽しさと感動は、あの時の「QV-10」より確実に受け継がれているものだ。
カシオ「EX-Z600」の物欲度☆☆☆☆
1967年福岡県生まれ、千葉県君津市育ち。小学生のときに自分専用のカメラを手にしてから写真の世界に魅せられる。東京写真専門学校(現、東京ビジュアルアーツ)卒業後、広告写真プロダクションにて撮影の基礎を学ぶ。現在はフリーカメラマンとして人物、商品、雑誌、舞台撮影など活動範囲は多岐に渡る。デジカメ専門誌においては撮影と記事を担当。
ZDNetにおいてもデジカメ新機種のレビューを担当する。さまざまな経験から導かれた撮影心情は、すべての被写体に愛情をもって接すること。どうやら、子どもと動物には好かれるらしい。
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