American Airlinesは、同社の訓練ビデオの一部がウェブで公開された件に関し、ビデオを提示した人物を特定するようにGoogleとビデオ共有サイトのYouTubeに要求している。
American Airlinesの客室乗務員訓練ビデオの一部を何者かがYouTubeとGoogle Videoにアップロードした。American Airlines広報担当のTim Wagner氏によると、同社は2月21日、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)の下で両社を召喚したという。DMCAの条項の下では、企業の著作権が侵害された場合、企業には関連する情報の開示を要求する権利が認められている。
「Flight Attendant, Upside Down」と題する問題のビデオは著作権で保護されているとWagner氏は述べた。
帯域幅の拡大やApple Computerのビデオ再生可能iPodの人気の高まりを受け、インターネット上では映像の共有が大流行している。このような傾向は、映画およびテレビ業界においても警鐘を鳴らす結果となった。エンターテインメント業界は、自分達の資産を保護するために著作権法を積極的に利用し始めている。その結果、間にはさまれて身動きがとれなくなっているのが、ISPやホスティングサイトだ。両業者は、ユーザーのプライバシー保護を優先すべきか、著作権法を守るべきかの選択を迫られている。
召喚問題に関し、Googleはメールで「有効かつ適切な法的プロセスであれば、召喚を含めて、応じる用意がある」と回答した。
しかし、Googleはビデオを公開した人物の名前を出す前にいろいろと調査する時間が必要だとAmerican Airlinesに伝えた。GoogleとYouTubeの両社は、要望を法廷に提出するようAmerican Airlinesに要求している。ただし、これらの要求にかかわらず、両社は最終的に召喚に応ぜざるを得ないだろというのが、法律専門家の見方である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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