さらにStoneは、消費者は携帯電話やBlackBerryを手放すことができるかという、想像を絶する問題にもあえて挑んだ。「これまでとは別の傾向が必ず現れ、新たな欲求も表面化するようになる」と、Stone氏は述べている。例えば、Stone氏は最近、20歳の若者数人から、友人と夕飯を一緒に取る時間を確保するために、すべてのオンラインソーシャルネットワークをやめたという話を聞かされたそうだ。
すなわち、技術は技術自身のために存在することはできないのである。Stoneは、「この製品を利用することでわたしの人生は充実するのか」という問いに、技術は答えなければならないと言う。Wikiはブレインストーミングに最適だし、携帯電話は危機管理に欠かせないものだ。では、携帯電話にWikiを搭載する必要はあるのだろうか。危機に関するブレインストーミングをする場合以外は必要ないというのが、その答えである。
ROOT Marketsの創業者兼CEOであり、調査会社Majestic Researchの創業者でもあるSeth Goldstein氏の考えが、こうした問題に対する答えになるかもしれない。Goldstein氏は、消費者のアテンションに関する情報の売り手と、買い手を結びつけるビジネスを構築している。Golestein氏はまた、消費者データの所有権に関して、消費者の権利を保護する非営利組織AttentionTrust.orgの創設者兼会長も務めている。
ROOT Marketsが運営するRoot.netでは、人々が「(自分たちの)アテンションに関する情報をリサイクルしたり、洗練させたり、最適化したり」することができる。ユーザーはROOT Marketsのソフトウェアを利用して、PCにログオンしてから現在に至るまでのインターネット上での活動履歴を、オンラインの「金庫室(VAULT)」にためることができる仕組みだ。
ROOT Marketsのソフトウェアは、ユーザーの活動をトラッキングし、個人の傾向をビジュアルに表示する。人々は、自分のプロファイルを友人と共有し、共通の関心事項に関する情報を交換したり、新しい仲間を呼び込んだりすることができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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