ディスプレイだけが宙に浮いているようなイメージを与えてくれる白い筐体が特徴のiMacは、もともとiPodをドックに載せている姿のイメージとされている。ちなみに僕は自宅で、このデザインが採用された初めてのiMac(1.9GHz、17インチ)を、ダイニングテーブルの上で使っている。今回の新しいiMacは自宅にあるiMacよりも更にスリムで、まるで更に薄型化された動画対応の新型iPodに追従するかのようだ。
今回のIntelチップへの移行を果たしたiMacとMacBook Proは、それまで出荷されてきたiMac・PowerBookとほとんど変わらぬ外観をしている。このiMacには「Intel Inside」のロゴは見あたらず、パッと見ただけではG5なのかIntel Core Duoなのかは分からない。アーキテクチャの移行は製品のイメージチェンジをする契機でもあるが、今回のIntelチップ化においては、逆に今までと変わらないことを主張しているように受け取れる。事実、起動するOSも同じ、利用できるアプリケーションも基本的には同じ。そのことをもっともアピールしているのが外観のデザイン。見事な移行だと思う。
電源ボタンを入れると、いつものMacの起動音がし、画面にリンゴマークが表示される。そして30秒もかからずにオートログインも完了して使える状態になった。今までのiMac G5では1分近くかかっていたところを見ると、起動時間が半分に短縮された軽快さをまず実感することになる。そしてSafariのブラウザで72のニュースサイトを同時に開いてみたりしてみたが、iMac G5で同じようにブラウズするときに見舞われる風車の状態がまったく出てこない。
20インチのディスプレイは迫力満点だ。解像度1680×1050、280カンデラの高輝度、水平・垂直170度の視野角は、明るいダイニングテーブルの上に置いても満足の画質と言える。グラフィックスチップはATI Radeon X1600、ビデオメモリは256MBを搭載し、普段使っているだけでもグラフィックスを酷使するMac OS Xのインターフェイスを快適に映し出してくれる。
僕は冒頭からダイニングPCとiMacを評し、自宅でもそのようにして使っているが、Intel化されたiMacのグラフィックスにはもう1つ特筆すべき点がある。それは外部ディスプレイで拡張デスクトップモードをサポートしたことだ。Mini DVIポートに接続するとデジタルで1920×1200、アナログで2045×1536まで表示領域を拡張することができる。デジタルの解像度はApple Cinema Display 23インチの解像度に相当する。今までのiMacではスクリーンのミラーリングはサポートしていたが、メインディスプレイと拡張ディスプレイで別のモノを映すことはできなかった。
別にダブルスクリーン表示ができるかできないかでビジネスユースか否かを決める必要はないと思うが、画面が2枚欲しいから、もっと広い画面が欲しいという理由でiMacを避けていた人がいるとすれば、その心配をする必要はない(僕のことです)。またダイニングでの事を考えると、例えばiMacのMini DVIポートに液晶プロジェクタを接続してiMacでDVDを見るなんてことも考えられる。カフェや美容室などでiMacが使われている様子をよく見かけるが、ここでも何か新しい使い方がありそうだ。
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