Front RowはiMacをAV機器として活用できる仕組みだ。iPod shuffleを彷彿とさせる赤外線リモコンをiMacに向けて操作すると、Dashboardを起動したように画面に別のレイヤーが現れる。黒くなった背景にはiLife '06のアプリケーションアイコンとDVDプレイヤーが表示され、リモコンで選べるようになる。メディアを選んだ後は、おなじみのiPodと同じインターフェイスでMacを操ることができる。つまり挿入されているDVD、読み込まれた音楽、ムービー、写真などのコンテンツをリモコン1つで楽しむことが可能だ。
「キーボードとマウスを使わずにコンピュータを操ることができる」と言われると、今までのリビングPCでも既に実現されている機能だった。しかしこれまでのリビングPCだけでなく、テレビもHDDレコーダーであっても、付属しているリモコンのボタンの数は驚くべき個数だ。50個近くのモノもあるとソファに座ってじっくりと使うのならよいのかもしれないが、ダイニングテーブルの上で気軽に使うには向かない。しかしFront Rowは違う。何しろiPod shuffleとほぼ同じインターフェイス(ボタンの数は6個)なのだから。
今後Front Rowがどのように拡張されるか分からないが、iPodのインターフェイスでMacを操って、iTunes Music Storeで聴きたい音楽を手軽に買い物をしたり、Podcastingや新たにiPhotoに追加されたPhotocastingを購読するといった気軽な行動がリモコンでできるようになってもいい。ダイニングPCと勝手に命名したくなるような軽快なメディア経験の端末。iMacはそんな新しいカテゴリを切り開いていると言える。
iSightカメラがiMacに搭載されたのは最後のiMac G5からだった。MacBook Proにも搭載されるようで、今後のMacのディスプレイ上部には必ずiSightカメラが内蔵されることになるのだろうか。僕がオフィスで使っているMacにはCinema Displayが接続されていて、その上縁にマグネットで外付けiSightカメラを設置している。あえてセンターから外した位置に設置しているのはビデオチャットのためだ。
iMacもMacBook Proもディスプレイの真上の中央にカメラが入っているが、僕はiSightカメラをディスプレイの左端に設置している。この方が中央に設置した時よりも、ビデオチャットをするときにカメラ目線にしながら相手の顔や自分の画像を見ることができたからだ。確かにデザイン的には中央にカメラが入っている方が美しいが、実際に活用していると好みに合わせて動かせた方が使い勝手がいい。「私は右側から映した方が……」「正面だと映りがよくない」とわがままを言う人は、外付けのウェブカムをつけた方がよいかもしれない。
しかしiSightが内蔵されている事は、AppleのiChat(AOLインスタントメッセンジャー互換)を使ったビデオチャットの活用を促進することになるだろう。そしてもうひとつ、この内蔵iSightカメラの効能がある。
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