Hewlett-Packard(HP)の元最高経営責任者(CEO)Carly Fiorina氏は米国時間22日、ITバブルの崩壊はテクノロジーにおける「始まりの終焉」を告げるものだったと、業界のリーダーたちに語った。
シドニーで開催されたGlobal Business Forumで講演したFiorina氏は、2030年までにテクノロジーは日常生活の一部となり、存在自体が当然のものと考えられるようになるだろうと語った。
「テクノロジーのメインイベント期に入った。テクノロジーが生活の中に織り込まれ、姿がほとんど見えなくなる時代のことだ。つまり、テクノロジーは、物や場所を選ばずに存在するということだ」とFiorina氏は言う。
「(変化は)今も明らかに進行中だ」という注釈をつけながらも、変化は除々に起こるだろうとも付け加えた。
Fiorina氏はまた、HPを離れてから1年余りが経過した今、CybertrustとRevolution Healthという2つの企業の取締役に就任するという決断についても説明した。「今後5年で最も大きな技術革新が進む分野はサイバーセキュリティと医療。だからこそ、これらの企業の取締役就任を選んだ」と言う。
Fiorina氏は、彼女の提唱する「リーダーシップフレームワーク」を使って事業を変革しようと考えている人たちへの助言も行った。「リーダーシップフレームワーク」とは、組織をハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして見る考え方だ。
「体制、プロセス、測定、そして結果は、技術的な用語で言うと、その会社のハードウェアだ。ソフトウェアは、文化、行動、個性、価値観だ。コンピュータがハードウェアとソフトウェア無しでは動かないように、会社もハードウェアとソフトウェア無しでは動かない。ハードウェアだけを変えることはできない。そのときはソフトウェアも変える必要がある」とFiorina氏は言う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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