写真表現を提案するコンパクトデジカメ──コダック EasyShare V570 - (page 3)

コダック
内容:コダックから実にユニークなデジカメが発売された。「EasyShare V570」である。デュアルレンズ搭載というその特異な外観は、シンプルなカメラデザインと不思議と融合している。はたしてその実体はいかに。

スタイリッシュなデザインだが中身は平均的

  • 外観

 まず「EasyShare V570」を手にしてみて思ったことだが、その直線的でメタリックなデザインはとてもシンプルだ。本体メタル部の触感もなんとなく「日本製品でないもの」という印象をもたらす。電源ONで瞬時に開かれるレンズバリアの動きも高級感を感じさせるものだ。ただ同じメタルでも削り出しではなく、アルミ板のような印象を持ってしまう。また実際にカメラを構えてみると判るのだが、その直線的なデザインが故に手に持った時のグリップ感が薄い。本体が小さいだけに余計に心もとない感じがしてしまう。またレリーズボタン及び背面のスイッチも横長のオーバル型となっており、押し具合も今ひとつだ。メディアスロットの蓋にいたっては、ペラペラの板を被せているだけで蓋に密閉感もない。実用的には問題はないのかもしれないが正直なところ安心感には欠けてしまう。

 

 実際に「EasyShare V570」をもってスナップ撮影に出かけてみた。その中からいくつか挙げてみたい。

  • プログラムオート(ISO感度64)順光で撮影 オートホワイトバランス
    白い船体も白飛びせず露出バランスもよい。空の青さも悪くない。ただ少しシャープネスに欠ける。

  • プログラムオート(ISO感度64)順光で撮影 オートホワイトバランス
    露出バランスは良い。少し全体に青みがかっている。やはりシャープネスに欠ける。

  • プログラムオート(ISO感度64)自転車の車体に太陽光がハイライトを作る位置で撮影 オートホワイトバランス  23mmレンズ
    青い空の抜けた描写はクリアだが、車体のハイライトは滲んでしまっている。

  • スポーツモード(ISO感度200)斜光で撮影 オートホワイトバランス まだ被写体は明るいが強制的に感度を上げてくる。暗部に若干のノイズ。望遠端117mm相当だが表情を捉えるにはちょっと物足りない。

  • プログラムオート(ISO感度80)オートホワイトバランス 薄曇りの路地 色の発色は抑え気味。

  • プログラムオート(ISO感度100)オートホワイトバランス 反逆光で撮影。人物は明るく写っているが、明るい部分によってハレーションが起きている。

  • プログラムオート(ISO感度200)ストロボ発光 オートホワイトバランス。

  • プログラムオート(ISO感度160)ストロボ発光禁止 オートホワイトバランス。
    室内の同じ条件下にてストロボ発光とストロボ非発光にて撮影。近距離でのストロボ発光でも露出オーバーにならずにうまく調光できている。感度設定に違いが出ているのはシャッタースピードに合わせての調節か。

  • プログラムオート(ISO感度125)ストロボ発光 オートホワイトバランス レンズ39mm相当でのマクロ撮影
    至近距離でのストロボ発光撮影だが、適正に調光されている。とても優秀と言える。へんな顔。

  • 夜景モード(ISO感度64)ホワイトバランスは昼光、コントラストを硬調に設定することでくっきり感を強調している。23mmワイドはここでも活躍する。

  • マクロモード(ISO感度160)店内のミックス光 ストロボ発光禁止 オートホワイトバランス 1/8秒手持ち撮影なので少しブレてる。やはり手ブレ補正機構が欲しいところ。

 総じて露出の判断はかなり正確のようだ。特にストロボ調光はかなり優秀。ただ全体にシャープ感に欠けるようだ。特に逆光など強い光によるハレーションには弱い傾向がある。ソフトな描写との解釈の方法もあるが。

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