Microsoftは米国時間2月16日、総額100万ドルの研究助成金の付与先を発表した。
同社は、Microsoft Virtual Earth技術をさらに発展させるために研究の提案依頼書(RFP)を学術研究者から公募した。この中には、Microsoft製ソフトウェアのセキュリティ、プライバシー、信頼性に焦点をあてたTrustworthy Computingに関する教育課程プロジェクトの開発も含まれている。
その結果、ベルギー、インド、ロシア、韓国、米国と、世界各地の大学を代表する23名の研究者が助成金を受け取った。Virtual Earthの提案プロセスで栄誉を勝ち取った8名は、合わせて30万ドルの助成金を受け取り、Trustworthy Computingの提案をした15名は合計で75万ドルを受け取る。各提案書に対する個別の助成金の最大額は5万ドルとなっている。
「Microsoftは、革新的な研究に投資し、学術分野や政府組織と協力して教育を推進する。また、次世代のITリーダーを育成し、知識経済を築くためにパートナーシップを結んでいる。われわれは、IT業界で最大のRFPプログラムを提供しており、もっとも進歩したコンピューティングの可能性を追求することに取り組んでいる」と、Microsoft Research内で外部研究とプログラムグループのディレクターを務めるSailesh Chutaniは声明文の中で述べた。
Virtual Earthに関するRFPは、時空間データベース、ルーティング、コンピュータビジョン、オントロジー、地図ユーザーインターフェース、ビジュアライゼーションなどを含むデジタル地理学関連の大学での研究を促進するものである。Virtual EarthはMicrosoftの地図作成と地域情報検索の技術だ。Virtual Earth用RFPの受賞者8名は、現在の技術をさらに発展させることが期待される、デジタル地理学に関する基本的な研究を実施する。
Microsoftはまた、Trustworthy Computingの教科課程を作成している研究者に助成金を授与した。Trustworthy Computingは、Microsoft会長Bill Gatesが2002年1月のメモの中ではじめて使用した用語で、同社のすべての製品についてセキュリティに焦点をあてることを同社の社員に呼びかけるために使用したものだ。この概念は、Microsoftの製品開発の根本理念になっている。
2006年のTrustworthy Computing RFPは、事業の健全性、プライバシー、信頼性、セキュリティ、そしてセキュアなソフトウェア工学の5分野で、教科課程と方針の開発に焦点をあてている。これらの5カテゴリそれぞれについて3名の受賞者が選出された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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