複数の音楽業界関係者が米国時間2月7日に明らかにしたところによると、オンラインで提供される楽曲の販売価格を調査中のニューヨーク州検事総長Eliot Spitzerが、複数のレコード会社に新たに召喚状を送付したという。
召喚状の送付は、2005年12月に引き続き、今回が2度目となる。業界関係者によると、今回の要請内容は、デジタルダウンロードサービスに対するレコード会社の取り組みによりフォーカスしたものになっているという。レコード会社各社は、1度目の召喚状の要求内容が、あまりに広範囲に及んでいると、Spitzerに対して懸念を示していた。
Warner Music Groupは米証券取引委員会(SEC)に提出した2月14日付けの文書のなかで、ニューヨーク州検事局から2月3日に2つ目の召喚状を受け取ったことを明らかにしている。同社は、デジタルダウンロードサービスの価格が連邦政府や州が定める独占禁止法に違反しているか否かをSpitzerが調査していると述べるのみで、それ以上の言及を控えている。
SECに提出した文書のなかで、Warnerは「州検事総長からの要求には、全面的に協力する意向である」と述べている。
なお、州検事総長事務所の関係者は本件に関するコメントを控えている。
今回の召喚状送付により、楽曲のデジタル販売価格をコントロールするレコード会社と、コンテンツを自社ビジネスで利用するオンライン企業との間に存在していた緊張関係が、再び表面化してしまったようだ。
デジタル楽曲サービスが始まったころ、ウェブ関連企業各社は頻繁に、レコード会社が不公平な振る舞いをしていると主張してきた。これは、連邦規制当局がレコード会社の調査を始めるきっかけとなっている。この調査は、レコード会社の違法行為は明らかにされないまま、終了している。
ニューヨーク州による調査が始まる前には、レコード会社の幹部数名が、楽曲のダウンロードサービスが1曲99セントで提供されている現状を改め、レコード店での販売価格と同様の価格設定モデルにしていきたいと発言している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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