Advanced Micro Devices(AMD)は、Intel製品に価格を近付けるべく、デスクトップ用デュアルコアプロセッサやモバイルプロセッサ「Turion」の値下げを実施した。
今回の改定では、デスクトップ用デュアルコアプロセッサ「Athlon 64 X2」の5モデルや、ノートPCプロセッサ「Turion ML」をはじめとする製品の1000個ロット時の単価が引き下げられている。値下げ幅が最も大きかったのは、1000個ロット時の単価が803ドルから643ドルに下がった「Athlon 64 X2 4800+」だった。「Turion ML-44」もかなり大幅に値下げされ、先週は525ドルだったものが米国時間23日には354ドルまで引き下げられている。
この価格リストに記載されている価格はあくまでもおおよその目安である。一般的に、PCベンダーはチップメーカーと個別に価格交渉をしており、また個人顧客に販売されるプロセッサには別の価格が付けられる。
AMDの担当者は価格が変更されたことを認めたが、その背景にある理由についてはノーコメントだとしている。「われわれは、市場の要求に沿って価格変更を行っている」と同担当者は述べた。
値下げが実施される1週間前には、IntelとAMDがそれぞれ対照的な第4四半期の業績を発表している。AMDが、すべてのプロセッサ商品について売上が好調だったと報告する一方で、Intelは売上が不振だったことを明らかにし、その理由としてデスクトップPCの需要が落ち込んだことと、在庫を処理できなかったことを挙げた。
Intelの業績が振るわなかったというニュースを聞いたアナリストの中には、プロセッサ市場で、価格戦争が始まるだろうと予測する者もいた。Moors & CabotのアナリストHans Mosesmannは23日に発表した調査メモのなかで、AMDがローエンドデスクトップ製品を値下げしなかったことから、現在はメインストリーム市場においてのみ価格競争が発生していることが推測されると述べている。
チップベンダーは一定の価格帯を設定し、新しくて強力な商品にその価格を割り当てる。さらに、従来製品については値下げを実施する。AMDは、23日に新しいチップを発表したわけではないが、2006年前半にはデュアルコアの「Turion」を発表するものと予想されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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