国際的なニュース通信社のReutersが、英国時間20日にある実験を開始する。 この実験では、同社の供給するニュース動画を、各ブログやニュースサイトなどのウェブサイトが公開できるようにしていく。
このビデオ配信用アフィリエイト・ネットワークプログラムでは、各ウェブサイトの運営者が自らのサイト上にビデオプレイヤーを追加し、Reutersが配信する最新ニュースのビデオを最高20本まで公開できるようにする。これらの動画は世界中から集められ、毎日常時更新される予定だと、同社のStephen Smyth(メディア部門バイスプレジデント)は述べている。
ロンドンに本社を置くReutersは、これまでの歴史を通じて、新聞社や通常の放送局にしかニュースを提供してこなかったが、ここ数年は対象の範囲を拡大しており、同社のウェブサイトで提供するコンテンツも増やしてきている。
新しいビデオアフィリエイトプログラムでは、さらにこの取り組みを推し進め、同社のユーザー層拡大とブランド認知度の向上を図ると同時に、成長中のオンライン広告市場から利益を上げることをねらうと、Smythは述べている。
「ビデオはわれわれが進める戦略の鍵を握るものだ」と、同氏はCNET News.comとのインタビューのなかで語った。「われわれは(コンテンツ配信に対する)新たなアプローチを提供し、このトレンドを追いたいと考えている。また、オンラインでビデオを使う例が増えているが、この流れをうまく活用したい」(Smyth)
Computer Industry Almanacによると、現在全世界には約10億人のブロードバンドユーザーがいるが、2010年までにはこれが18億人まで増加すると見られているという。
Reutersは2003年にオンラインビデオの公開を始めており、昨年には広告やバナーを追加していると、Smythは述べている。
この取り組みでは、 WindowsおよびMacintoshに対応するビデオプレイヤーソフトを使用し、アフィリエイトがウェブサイトにそれを埋め込む形になることから、ユーザー側で特別なソフトウェアをインストールする必要がない。
このビデオプレイヤーは、試験期間中どのアフィリエイトサイトでも無料で利用できるが、ただしこのなかには広告が含まれる可能性があるとSmythは説明している。そして、2006年前半に予定されるこのサービスの正式開始後には、ライセンス料を支払うか、広告を表示するかのいずれかの方法でこれを利用できることになる。
なお、Reuter'sのウェブサイトで配信されているビデオには、ニュース本体の前に長さ15秒の広告が入っている。
Reuter'sは現在、オンディマンドのテレビ番組配信サービスを手がける Brightcoveと共同でビデオ配信サービスを進めており、いずれはこのサービスを利益につなげたいと考えていると、 Brightcove CEOの Jeremy Allaireは説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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