ボーダフォンは12月15日、会社や自宅のPCで利用している電子メールを携帯電話で直接受信・返信できるサービス「ボーダフォン・オフィス・メール」を2006年1月18日より開始すると発表した。個人・法人ともに利用できる。料金は1回線につき月額525円だ。
同日発表されたNokia製端末「702NK II」で利用可能。既存のメール転送サービスと異なり、送信元のメールアドレスを変えることなくリアルタイムに受信できる。また、返信時には会社などで利用しているアドレスを返信アドレスとして利用できる。
702NK IIでボーダフォン・オフィス・メールを利用した様子。携帯電話メールとは別のフォルダに受信される |
このほか、マイクロソフトのExchange Serverを利用して、Outlookのアドレス帳や予定表と携帯電話を同期させることもできる。一方でデータが変更されると、リアルタイムに同期データが送られる仕組みだ。
ボーダフォン・オフィス・メールは米Vistoの技術を利用した。英VodafoneとVistoは4月、グローバルに提携することを発表していた。
大企業向けの「Enterprise Server」タイプと個人向けの「Personal Edition」の2つがあり、Enterprise Serverはグループウェアサーバーに接続されたサーバに専用ソフトをインストールする。設定を一元管理できるメリットがあり、専用サーバ1台につき250ライセンスまで利用可能だ。この場合、初期費用として1企業につき1万500円がかかる。
Personal EditionはPC版とISP版の2種類がある。PC版はグループウェアのクライアントPCに専用ソフトをインストールして利用する。常にPCを起動させておく必要があるが、Enterprise Serverと同じ機能が利用できる。ISP版はメールの送受信のみで、アドレス帳やスケジュールの同期はできない。
ボーダフォン・オフィス・メールのシステム構成。
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データが同期できるグループウェアは現在Outlook 2002 SP3または2003のみ。今後はIBMのLotusにも対応する計画だ。また、対応端末は702NK IIのみとなっているが、「現在Java版のクライアントソフトを開発しており、これができれば既存端末でも利用できるようになるだろう」とボーダフォン法人事業統括本部法人事業企画部長の久保幸夫氏は話している。
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