eBayとMercExchangeが争っていた特許侵害訴訟で米連邦最高裁判所は米国時間11月28日、eBayの上訴を認め、同社に対する判決を再審理することを決定した。
再審理では、eBayの「Buy It Now」機能が原告MercExchangeの特許を侵害しているとして、eBayに終局差し止め命令を下すか否かが争われる。Buy It Now機能は、買い物客が、オークションに参加しなくても商品を購入できるようにするためのシステムだ。地方裁判所は2003年に、同機能がMercExchangeの特許2件を侵害しているとして、eBayに対する仮差し止め命令を下している。
その後、連邦控訴裁判所はeBayに終局差止命令を出し、損害賠償2500万ドルの支払いを命じた。このとき、控訴裁判所は、eBayが侵害したMercExchangeの特許は2件ではなく、1件だけであるという裁定も下した。
通常、最高裁は上訴の大半を却下するため、eBayの訴えが認められたことはいくぶん予想外だった。
eBayの広報担当Hani Durzyは「最高裁がこの重要な訴訟の審理に同意したことにとても満足している」と述べた。
今回の訴訟における最高裁の判断は特許所有者や、特許権侵害で訴えられている者にとって大きな意味を持つ。裁判所は通常、特許の侵害が認定された企業に対し、最終判決が下される前でも禁止命令を出す。eBayは多くのハイテク企業に支障をきたすこの慣行を最高裁が見直すことを期待している。MicrosoftとCisco Systemsは、eBayの上訴を支持する文書を最高裁に連名で提出した。
「私は最高裁が上訴を認めたことに驚いていない。この問題は激烈な論争を巻き起こしており、多くの関係者が関心を寄せている。またこの問題は、議会で行われている特許法改正の議論でも中心的な課題となっている」と、Foley & Lardnerで知的所有権を担当するE. Patrick Ellisen弁護士は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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