米最高裁判所が、あるプログラマの上訴審問を却下した。同プログラマは元雇用主が彼のプログラムのソースコードを変更したとして提訴していた。
ニューヨーク在住のWilliam Krauseは1996年に権限保険会社Titleservに対する最初の訴えを起こした。自分が同社在職10年の間に開発した8つのプログラムを会社が修正した行為は、著作権侵害にあたるというのが訴えの内容だ。
Krauseは同社を退社する際、自分が開発した顧客情報管理プログラムをTitleservのサーバに残したが、プログラムのコードにロックをかけた。そして、Titleservに対して、プログラムを動かすことはできるが、変更はできないという契約を求めた。これに対し、会社側は裁判を起こし、バグの修正やほかの「日常的」機能の実行のためにコードを修正する必要があると主張。最終的には、同社社員がロックを見つけて解除し、会社が必要とした変更を加えていた。
連邦予審法廷は会社寄りの判決を下し、上訴裁判所も2004年、予審法廷の判断を支持した。
両法廷の判事は、Titleserv側には落ち度が無いと判断を下していた。そして、その根拠として、米国の著作権法の下では、物理的にそのプログラムのコピーを有し、コードの修正がそのプログラムの「利用に際して不可欠な処置」であり、そして、そのプログラムが「他の方法」では利用できない場合、プログラムに変更を加えることは合法であると説明した。
最高裁判所は米国時間7日、Krauseの上訴をコメント無しで却下した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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