NEC、中間決算は半導体と携帯電話事業不調で減収減益、通期見通し下方修正

 NEC(金杉明信社長)の05年度(06年3月期)中間連結業績は、売上高が前年同期比3.0%減の2兆2330億円、営業利益が同78.1%減の130億円、税引前中間純利益が同60.4%減の285億円、中間純利益が同34.8%減の164億円となった。システムインテグレーション(SI)事業やソフトサービスが好調だったものの、携帯電話などのモバイル事業と半導体事業が低迷したことが響いた。上期の業績不振を踏まえ、通期業績見通しを下方修正した。

 SIやITサービス、ソフトウェア事業などのITソリューション事業の売上高は、SI/サービス事業がけん引役となり増収を達成した。売上高は前年同期比2.8%増の9901億円となり、計画値を201億円上回った。一方、営業利益は「顧客のROI重視による価格低下圧力が依然厳しい」(的井保夫・取締役執行役員常務)ことが要因となり、同23.1%減の264億円となった。

 ハードウェア販売では、IAサーバーの出荷台数が前年同期比17%増、UNIXサーバーが同7%増、パソコンの出荷台数は前年同期に比べ10万台増の141万台と好調だった。

 不調だったモバイルターミナル事業は、携帯電話の出荷台数が日本、海外ともにふるわず同130万台減の470万台となった。国内ではNTTドコモの「N700i」の出荷伸び悩みが響き、海外では価格低迷の影響で2.5世代向け携帯電話が不調だった。半導体事業は、携帯電話やサーバー向け半導体の売り上げが減少し、売上高は前年同期比17.0%減の3129億円となった。

 通期の業績見通しは、上期業績を踏まえ期首見通しを下方修正した。売上高は期首時に比べ700億円マイナス、前年度比2%増の4兆9300億円、営業利益は期首見通しから500億円マイナスの同23.8%減の1000億円、税引き利益は期首見通しから400億円マイナスの同22.3%減の900億円、当期純利益は変更せず、同11.7%減の600億円とした。

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