ネットレイティングスは10月27日、2005年9月のインターネット利用動向情報サービスの調査結果をまとめた。これによると、テキストが主流であったインターネットが動画コンテンツへ移行する大きな波が押し寄せているという。
特に、USENが提供する無料動画配信サイトの「GyaO」が2005年4月にサービスを開始して以降順調に利用者数を伸ばし、9月には家庭からの月間利用者が206万人にものぼった。また、MSNの動画配信サービスである「MSN ビデオ」の利用者も150万人に迫る勢いで、先行するヤフーは284万人、BIGLOBEは209万人と、動画配信サービスの利用者は順調に増加している(グラフ1)。
(家庭のPCからのアクセス)
もう少し中身を見ると、GyaOの月間利用時間は1人平均で30分を超えている。また、利用者数に平均利用時間を掛けた総利用時間125万時間を超えている(グラフ2)。サービス開始から利用者数が約2倍に増加しているのに対し、総利用時間は8倍強になっている。なお、GyaOの動画はHTML内で埋め込み形のストリーミング形式で提供されている一方で、Yahoo!Streamingをはじめめとする他の動画配信サイトは、Windows Media Playerなどの専用プレーヤーによる視聴となり、その視聴時間はカウントできない。
(家庭のPCからのアクセス)
ネットレイティングスの代表取締役社長兼チーフアナリストである萩原雅之氏は、「GyaOは日本のインターネットユーザーは動画コンテンツを長時間視聴しないという常識を打ち破った」としている。その背景として萩原氏は、(1)運営しているUSENがこれまで有線音楽配信で培ってきた番組編成ノウハウを有していたこと(2)良質なコンテンツを提供したこと、(2)民放テレビ局と同じCM収入によるビジネスモデルが利用者に受け入れられたこと、を挙げている。そして、「今後インターネットコンテンツの動画化は加速すると思われる」と見通しを示した。
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