Microsoftが、サブスクリプション形式のセキュリティサービス「OneCare Live」のテスト版を一般向けに公開する準備を進めている。同社は、この過程において、現行のテスターから要望された機能を同サービスに追加している。
Microsoftは米国時間10月25日、OneCareのベータ版をアップデートした。同社がテスターに送った電子メールによれば、このアップデートによりOneCareは、MSN Messengerで受信したファイルもスキャンするようになったほか、ユーザーがマウスの右ボタンでクリックしたファイルやフォルダのウイルスチェックも行えるようになったという。
そして、同電子メールによればこのアップデートの結果、ユーザーによる外付けハードディスクへのバックアップが可能になり、ソフトウェアの修正や機能のアップデートを行うMicrosoft Updateとも連携するという。加えて、「ヘルプ」機能が改良され、システム上でOneCareと競合する製品の除去もサポートできるようになったと書かれている。
MicrosoftはOneCareによって、これまでSymantec、McAfee、Trend Microといった専門ベンダーに独占されてきた、コンシューマ向けのウイルス対策市場にやっと参入することになる。同社は2年前、ルーマニアのウイルス対策ソフトウェア開発会社GeCad Softwareを買収した際に、ウイルス対策製品を提供する意向を表明していた。
Microsoftはまた、企業向けのセキュリティ市場にも目を向けている。同社は2005年末までに、ビジネス用のデスクトップPC、ラップトップPC、ファイルサーバを悪質なコードを用いた攻撃から守るための新しい製品である、「Microsoft Client Protection」の初期テストバージョンをリリースすることを計画している。
コンシューマ向けのOneCareはMicrosoftが既に公開テストを行っているスパイウェア対策ソフトウェアと、ウイルス対策ソフトウェア、ファイアウォールソフトウェア、そしてWindows PC向けのいくつかのチューンアップツールを組み合わせたものとなる。MicrosoftはOneCareの価格を発表していないが、同製品の最終版がサブスクリプション形式のサービスになることを明らかにしている。
MicrosoftがOneCareの計画を発表したのは2005年5月だった。そして、限定されたユーザーによるベータテストは7月から開始されている。同社によれば、公式のベータテストは2005年末までに行われることが計画されており、最終版は2006年にリリースされる予定だという。
Microsoftによれば、現時点のテスターは自動的に最新のOneCareベータ版のアップデートを受け取ることになっているが、このアップデートによってパーソナルファイアウォールやウイルス対策の除外設定が失われるため、再度設定しなおす必要があるという。同社はテスターに対し、これは「1回限りのこと」だと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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