Jon Johansenというノルウェー人プログラマーが、Windows Media Player関連のエンコーディングを除去するツールを開発したことから、オープンソースのメディアプレイヤーでもストリーミングビデオを再生できるようになった。
「DVD Jon」として知られるJohansenは現地時間8月31日、自らのブログで同ツールの詳細を明らかにした。Johansenはこれまでにも、GoogleのVideo Viewerに手を加えたり、Apple ComputerのiTunesに何度もバックドアを仕掛けたことで知られている。
VideoLANの開発者、Derk-Jan Hartmanによると、Johansenはデータを格納するNSCファイル関連のエンコーディングを除去することで、オープンソースのビデオプレイヤーやストリーミングサービスがマルチキャストのストリームを利用できるようにしたという。VideoLANは、オープンソースのビデオプレイヤーを開発する非営利組織。Hartmanによると、同氏とVideoLANの別のメンバーがJohansenに支援を要請したという。
「VideoLANのメンバーは、ビデオをマルチキャスト配信する必要がある。だが、Windows Media Playerが作成するNSCファイルにはエンコードされたテキストが含まれており、この情報がないとビデオストリームに接続できない」(Hartman)
そこで、VideoLANのメンバーがJohansenに、Windows Media Playerをリバースエンジニアリングするよう求めた。そして、Johansenは先週はじめにこの作業を終え、このツールを自らのサイトで公開した。
Hartmanによると、ビデオストリームをマルチキャストすれば、ネットワークへの負荷を抑えながら大容量データを効率的に転送できるという。研究者や大学のネットワークなどはこの技術を頻繁に利用しており、企業やビデオコンテンツ配信業者も無縁ではないと、同氏は説明する。
Microsoftによると、JohansenのツールはNSCファイル関連のエンコーディングを除去するが、暗号化されたコンテンツを視聴可能にするものではないという。
MicrosoftのMarcus Matthias(Windows Digital Media事業部プロダクトマネージャ)は、「このツールはコンテンツへのアクセスを可能にするものではなく、Windows MediaのDRMを回避するものでもない」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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