Creative Technologyは、自社の携帯メディアプレイヤーに採用しているユーザーインターフェース(UI)に関する特許を取得したことを明らかにしたが、この種のUIは、Apple ComputerのiPodのような競合他社の製品でも使われている。
同社は米国時間30日、「メタデータを使った曲の自動階層分類」に関する米国特許6,928,433号を8月9日に取得したことを明らかにした。Creativeは、この特許を「Zen Patent」(同社のZenミュージックプレイヤーにちなんだもの)と名付け、2001年1月5日に申請していた。
Creative Technologyの子会社Creative Labs社長のCraig McHughは、報道陣と電話会議を行ったものの、今後の措置については詳しく語らなかった。同社は「選択肢」としては、訴訟や他社へのライセンス供与を検討中だという。
「われわれのユーザーインターフェースの利用に関心のある企業や、すでに自社製品でこのUIを利用している企業とは、いつでも交渉に応じる」とMcHughは語ったものの、デジタル音楽プレイヤーを販売するメーカー各社との間で、すでに水面下での交渉が進んでいるかどうかについてはコメントを控えた。
「われわれは法的問題は重視していない。とにかく、この特許を取得できたことがうれしい」(McHugh)
Creativeのプレスリリースによると、このインターフェースは「プレイヤーの画面で3階層以上を順番にたどっていくことで、そのなかにある少なくとも1曲を選択できるようにするもの」だという。このUIでは、たとえばアーティストの名前を選択すると、そのアーティストのアルバムのリストが表示される。そして、そのアルバム名を選択すると、収録された曲名のリストが表示される。
このプレスリリースによると、Creativeは2000年9月に発売したNomad Jukebox MP3プレイヤーでこのインターフェースを初めて採用したという。AppleがiPodを発表したのはそれより1年以上も後のことだった。
「ほかのすべての市販プレイヤー」を評価して同特許が適用されるUIが採用されているかどうかを判断する作業はまだ終わっていないと、McHughは述べている。
Appleは、「マルチメディアプレイヤーのUI」に関する特許を2002年末に申請したが、Creativeのプレスリリースによると、この申請は先ごろ却下されたという。
特許審査官はこの申請を却下するにあたり、Microsoftの社員から同様の申請があることを指摘した。
30日にAppleにコメントを求めたが回答は得られなかった。
Appleから市場シェアを奪いたいと考えるCreativeは先ごろ、カラー画面を搭載し、FMラジオを内蔵するZenプレイヤーの新バージョンをリリースした。さらに、ZenプレイヤーはライバルのiPodと異なり、ビデオの再生にも対応している。また、Creativeは数カ月前にデジタル音楽プレイヤーの値下げも実施した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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