Microsoftは米国時間17日、この数日間にワームの被害にあったWindowsマシンを修復するための無償ソフトウェアを公開した。
Zotobワームが登場したのは米国時間14日だが、それ以来Zotobの変種や同じWindowsの脆弱性を突く別のワームが大量に発生し、Windows 2000ユーザーに被害をもたらしている。これらのワームに感染したなかには、CNNやABC、The New York Timesなどのシステムも含まれている。
MicrosoftのDebby Fry Wilson(セキュリティ対策センター、ディレクター)はインタビューに応じ、同社が駆除プログラムとして「Windows Malicious Software Removal Tool」のアップデート版を提供することを明らかにした。
「プログラムをクリックすると、自分のPCが感染しているかどうかを教えてくれる」とFry Wilson。「もし感染していた場合には、このツールが自動的にPCからワームを駆除してくれる」(Fry Wilson)
Windows Malicious Software Removal Toolは、コンピュータ内にある悪質なコードを検出/駆除するためのツールで、ふだんは月例パッチリリース時に最新バージョンがリリースされている。このツールは、Microsoftのウェブサイトから直接起動して使えるほか、Microsoft Download Centerからダウンロードして利用することも可能になっている。
Microsoftによると、この駆除ツールは、Zotob.AからZotob.Eまでの各種Zotobワームに加え、Bobax.O、Esbot.A、Rbot.MA、Rbot.MB、Rbot.MCの検出/駆除が可能となっている。同社では、調査に基づき既知の全変種をカバーしたとしている。
「今後も、新しい変種が登場すればその報告の内容を調査し、顧客の必要に応じてツールをアップデートするつもりだ」とMicrosoft関係者は述べている。
Fry Wilsonによると、Microsoftは引き続き、猛威を振るっているこれらワームの深刻度を「低〜中」と評価しているという。Fry Wilsonはその理由を「感染した顧客の数は比較的少ない」と説明した上で、「しかし、顧客が影響を受けているのなら、現実問題として痛みがあることは確かだ。われわれは数社の顧客と共同で対策にあたっている」と付け加えた。
最初にZotobが登場したのは14日のことで、15日には消滅に向かうかに見えた。だがその後、いくつかの変種と新しいワームが立て続けに発生し、巧みにコンピュータに感染し始めた。これらのワームはすべて、Windowsにあるプラグアンドプレイにあるセキュリティ欠陥を悪用するもの。これに関して、一部のセキュリティ専門家は、サイバー犯罪者がどれだけたくさんの数のコンピュータを感染させられるかを競っていると考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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