Amazon.comが、特許関連訴訟の裁判開始を数日後に控え、Soverain Softwareに対して4000万ドルの和解金を支払った。
米国時間11日に発表されたこの和解により、両社は当該裁判に関する双方の主張を取り下げる。Amazonはこのほか、Soverainから一連の特許に関する非独占ライセンスの提供を受ける。
電子商取引ソフトウェアを開発するSoverainは、2004年1月12日にAmazonと衣料品小売業者のGapの両社をテキサス州東部地区連邦地方裁判所で提訴した。Amazonと争う裁判は15日に開始される予定だった。
Soverain社長のKatharine Wolanykは、「Amazonと合意に達し、特許ライセンシーになってもらうことができたことをうれしく思う」と語った。
Amazonの広報担当Patty Smithは、同社は長期にわたる訴訟費用の支出を回避するためにこの和解に合意したと語った。また、同社の株主にとってもこれが得策だったとした上で、訴訟の申し立てにある違反行為を否定する姿勢に変わりはない、と同氏は指摘した。
Soverainは、自社が保有する5件の電子商取引技術の「核」となる特許をAmazonとGapが侵害した、と主張していた。
裁判所に提出された書類によると、そのうちの1件の特許は、ウェブサイト上での買い物の途中で2回以上照会を行ったときや、あとでサイトに戻ってきたときに電子商取引業者が顧客を認識できるようにするものだという。
また、Soverainのもう1件の特許は、インターネット販売システム関連のもので、顧客の本人確認を行い、支払を自動処理する技術を盛り込んだ仮想インタラクティブ「ショッピングカート」を使うものだという。3件目の特許は、この技術を拡張したもので、インターネットなどの公衆パケットスイッチトネットワークを使ったネットワークベースの販売システムを視野に入れている。
残りの2件の特許は、ウェブセッション中の支払処理に関連したものとなっている。
Soverainは訴状のなかで、Amazonはすでに1998年頃から、自社のウェブサイトで顧客を通じて直接もしくは間接的にSoverainの技術を利用していたと主張した。
「Soverainの知的財産は、われわれが開発を進めるTransactと自社の将来に絶対不可欠なものだ」(Wolanyk)
SoverainとGapは2月に和解している。和解条件は明らかにされていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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