IBMが第2四半期の決算を発表した。第1四半期に期待はずれな結果に終わっていた同社だが、今回は金融アナリストの予想を上回る業績となった。
同社は、6月30日締めの四半期に、希薄化後の1株当たり利益が昨年同期比11%増の1ドル12セントになったことを明らかにした。First Callが集計したアナリストの平均予測値は、1株当たり利益が1ドル3セントだった。
同四半期の経常利益は、前年同期比4%増の18億2000万ドル(経常外損益を除く)となり、また売上高は前年同期比6%増加(通貨変動調整後は4%増)した。
同社最高財務責任者(CFO)のMark Loughridgeは、米国時間18日に行われた電話会議のなかで、「契約実績に示されるように、サービスビジネスの需要が高かった。また、Powerサーバブランドと、重要なミドルウェア製品が非常に好調だった」と語った。
同社は第1四半期に、欧州の支出低迷と契約遂行の問題から利益が予想を下回り、ウォールストリートを驚かせる結果となった。そこでIBMは、欧州事業の組織再編、ならびに西欧と米国を中心とした1万人以上の人員削減を実施した。同時に、Global Servicesの運営をコストの安いアジアや東欧に一部移管していた。
IBMは第2四半期に、リストラ用に17億ドルの特別費用を計上した。同社はまた、LenovoへのPC部門売却から得た11億ドルを利益として計上した。さらに同社は、1990年代後半に米国司法省がMicrosoftを訴えた独禁法裁判に関連する訴訟の和解金7億7500万ドルを今月に入って受け取った。
IBM CEOのSam Palmisanoは、「IBMは今四半期に回復を遂げた」との声明を発表している。
第2四半期におけるグローバルサービスの売上高は、6%増(通貨変動調整後は4%増)の120億ドルだった。Loughridgeはこれまで同様、ハイエンドのコンサルティング/アウトソーシングサービスを提供する「Business Performance Transformation Services」の25%以上という急成長を、回復要因としてあげている。
ハードウェアの売上は25%減少し56億ドルとなった。ただし、売却したPC部門の売上を除いた場合の売上は5%の増加(通貨変動調整後は4%増)となった。
同社のメインフレームビジネスは第2四半期に24%以上落ち込んだ。同社では第3四半期に最新のzSeriesを投入予定であることから、同部門が黒字回復すると見込んでいる。zSeriesの最新サーバは今月中に詳細が発表されるとLoughridgeは説明した。
ソフトウェアビジネスは非常に好調で、売上は10%増(通貨変動調整後は4%増)の38億ドルとなった。これは過去3年間で最も高い伸び率となった。「第2四半期には全体的にミドルウェア分野で市場シェアを伸ばしたと考えている」(Loughridge)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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