Yahooは米国時間14日、ドイツ語の検索クエリを英語とフランス語に翻訳し、世界中から集めた検索結果をドイツ語で表示するというサービスを開始した。
Yahoo Searchの製品管理担当バイスプレジデントEckart Waltherによると、ドイツ語のウェブページは現在10%に満たず、インターネットをドイツ語で検索しても、ほかの言語で発信される有益なコンテンツを大量に見逃すことになるという。
現状、母国語以外で発信される検索結果をウェブから取得するには、利用者がその語句に対応する正確な外国語を知っている必要がある。
だが、Yahooのドイツ語検索サイトで提供される「Yahoo Suche(検索)Translator」のベータ(テスト)バージョンを利用すれば、母言語しか知らなくてもこのような検索が可能になる。
たとえば、「サンフランシスコで最高のベジタリアンレストラン」をドイツ語で検索すると約45件の検索結果しか表示されないが、Yahoo Suche Translatorツールを使えば新たに29万件の結果が表示される。
「簡単に言うと、ウェブ全体の情報をユーザーの母国語で提供することが、このサービスの目標だ」(Walther)
このテストサイトには、翻訳を瞬時に行う機械翻訳技術を有効にするための検索オプションが用意されている。これが、入力されたクエリを英語とフランス語に翻訳し、ウェブ全体を検索して、結果の要約を一覧にしてドイツ語で表示する。
それぞれの項目には横にリンクが用意され、そこから原語のウェブページに移動できるようになっている。ドイツ語の検索結果をクリックすると、ウェブページ全体が自動的にドイツ語に翻訳される。Waltherは、機械翻訳であるため誤訳もあることを認め、機械翻訳は人間の翻訳ほど精度が高くないとしている。
Yahooは次にフランス語に対応し、来年には欧州やアジアのほかの言語にも順次対応していくと、Waltherは語っている。
なお、YahooはSystranの供給するソフトウェアに社内で手を加えて、この技術を開発した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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