.netドメインの登録者は今後、今より高い登録料金を支払わされる可能性がある。ただし、これは実現するとしても2007年以降の話だ。
Internet Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)は、インターネットアドレスの割り当て等の責務を担う非営利組織。ICANNは、6月に.netドメインのマスターデータベースを運営するVeriSignと契約を更新した際、.netドメイン登録料の価格制限を撤廃することにひそかに同意していたことが明らかになった。
細かい契約条項に埋もれていたため、この事実は最近になってやっと、注目され始めた。ここ数日間、この変更に関するニュースは、ウェブ上で話題になっている。
「今回の動きから、ドメイン名の価格統制というビジネスから離れたいというICANNの意思が見て取れる」とインターネットサービス会社Netcraftは指摘する。
ICANNは、.netドメインの登録料として、アドレスの種類に応じて6ドルまたは4.25ドルという上限を設けてきた。VeriSignと新しく結ばれた6年契約に基づき、現在の上限は4.25ドルとなっているが、この条件の有効期間は2006年12月31日までとなっている。この期間が過ぎれば、.netドメイン登録料の価格制限は期限切れを迎える。
VeriSignの広報担当者は、Computer Business Reviewの取材に対して、新たに設備投資する必要でも生じない限り、ドメイン登録料の値上げは行わないつもりだと述べた。いかなる価格変更を行う場合も、6カ月前にはそのことを発表することにVeriSignは同意していると、Netcraftでは指摘している。
Netcraftは、ドメイン名市場における競争が激しいことから、登録料は変わらないだろうと述べる。ドメイン名がウェブホスティングのパッケージとして事実上配布されてしまっている点をNetcraftは指摘している。
しかし、状況を不安視する人もいる。Bret Fausettは、「この変更が、正しいのか、間違っているか、まだ判断できずにいる」と自身のブログLextextで書いている。「これにより、ICANNは、複雑で『非技術的な調整』を必要とするビジネスから逃れることができる。しかし、他方では、自分が、.netドメインの契約を更新するだけの金銭的余裕を2007年以降に持ち合わせているか気がかりだ」とFausettは説明する。
6ドルという上限は、.comドメインの登録料にも適用されている。.comドメインの登録は、やはりVeriSignが管理している。VerisignとICANNの同ドメインに関する契約期限は2007年11月となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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