Microsoftのパートナー企業らは、同社の新しいCRM(Customer Relationship Management)パッケージを販売するための準備に、十分な時間を取ることができそうだ。
だが同時に、これらのパートナー企業は同リリースによって、ソフトウェアのマーケティングおよびサポートに関する戦略の大幅な見直しを迫られている。
Microsoftは米国時間5日、発売予定の「CRM 3.0」に搭載される新機能などを多数発表し、同アプリケーションの性能や提供形態を大きく前進させるために力を尽くしてきたことを明らかにした。例えば、前バージョンには含まれていなかったマーケティング自動化ツールを追加するなどして、同CRMパッケージの欠点を補ったことに加え、新たなパッケージは完全なオンデマンドサービスとしての利用が可能になると、Microsoftは述べている。
2003年1月にMicrosoftが同社初のCRMソフトウェアを発表して以来、特に中小企業を得意先とする同社のチャネルパートナーは、Microsoftが推奨する方法で顧客に製品を提供してきた。同パッケージを販売する企業やシステムインテグレータは一方で、MicrosoftのCRMツールと連携するカスタムアプリケーションやパッチを開発し、同ソフトウェアに欠けている部分を補完するという便宜を得ていた。
Microsoftは現在、CRMシステムのアップグレード版を、2005年第4四半期にリリースしようと準備中だ。こうした中、同社の再販パートナーは、同ソフトウェアに関連する収益構造を刷新しなければならない状況に追い込まれている。さらには、これまで同アプリケーションを稼働させようとする顧客に対し提供してきた、導入およびサポートサービスの大半が、ホスティング版では必要なくなるという問題も抱えることになる。
MicrosoftのPartner Sales & Marketing部門バイスプレジデントAllison Watsonによれば、パートナー企業が一部のカスタマーサービスを提供できなくなるとしても、これまで指摘のあった多くの問題が同アプリケーションで解決されていることのメリットは、こうしたデメリットを上回るという。Watsonはまた、同CRMパッケージのオンデマンド化は、Microsoftパートナーの要望を満たす新しい答えだとも話している。
Watsonは同ホスティング版について、「パートナー企業はむしろ、そうした改善を以前から望んでいた」と述べた。
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