Hewlett-Packard(HP)が、コピーやプリントなどさまざまな機能に1台で対応する中小企業向けデジタル複合機の分野で市場シェア13%を獲得した。これは、前年より11%高い数値だ。
IDCが先ごろ発表した「Worldwide Quarterly Hardcopy Peripherals Tracker」によると、HPは現在、毎分45〜69枚の文書を高速印刷する卓上型レーザープリンタを取扱う企業の中で第4位につけているという。これらの機種は多くの企業が使用する人気機種で、コピーやファックスの機能も備えている。
IDCのアナリストMirette Kouchoukは、中小企業の購買傾向の変化について「時代の進歩にあわせて新しいものを取り入れている」と語る。「デジタル複合機の市場では、コピー機をベースにしたものから、プリンタをベースにしたものへと移行が進んでいる」(Kouchouk)
デジタル複合機市場での競争は激しい。市場をリードするのは、16%以上の市場シェアをもつキヤノンだ。これに続く2位と3位はXeroxとリコーで、それぞれ15%近いシェアを獲得している。
HPは2003年に複合機市場に参入した。このとき、同社の幹部らは2006年までに市場シェア10%を獲得するとの予測を示していた。しかし2004年は、シェア2%がやっとだったとKouchoukは述べる。
これまでのところ、HPの成功は、毎分24〜31枚と印刷速度が比較的遅い機種に限られていたとKouchoukは言う。しかし同氏は、「LaserJet 4345」が発売されたことから、今後はさらにHPのシェアが伸びるのではないだろうかと予測する。
HPの継続的な取り組みを見れば、同社がこの市場にいかに期待しているかが分かる。だが、同社の取り組みは今のところ、大成功するには至っていない。HPは新しい機種を次々と発売するだけでなく、継続的に販売戦略を見直し、IT業界の人間ではなくユーザーとなる企業や部門と話し合うことを学ぶ必要があると、Kouchoukは言う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果