こうした製品は2種類紹介され、それぞれ「Direct Mobile Messaging for Exchange 2003 Service Pack 2」「Messaging and Security Feature Pack for Windows Mobile 5」と称されている。これらを利用することで、管理者はリモートデバイスにセキュリティポリシーを適用したり、ソフトウェアをロードすることが可能になるという。例えば、ユーザーがPocket PCデバイスのログインに3回失敗した場合は、当該デバイスが紛失状態にあったり、盗まれたりしている可能性があるので、搭載されているソフトウェアが消去されるよう設定することができる。
Microsoftの幹部によれば、IT支出に対する同社の考え方は少しずつ変化してきているという。過去数年間、企業経営陣の興味はもっぱらコスト削減にのみ向けられていたが、Microsoftの顧客の間では、戦略的なITプロジェクトへの投資を望む声が高まりつつあるのだ。
GartnerのアナリストThomas Bittmanは、Microsoftがポイントプロダクトの特殊機能をまとめたパッケージソリューションに力を入れるのは、オープンソースのオペレーティングシステムであるLinuxなどの競合製品に対抗するためだと分析している。
「Microsoftは、機器の各機能に重点を置くのではなく、より分散的なインフラストラクチャを目指そうとしている。言い換えれば、自社のサーバと相手のサーバを比べて、Linuxを打ち負かす戦法はとらないということだ。何百台、何千台というサーバを管理している場合は、どちらが管理しやすいかが問題になる」(Bittman)
例えば、Microsoftの「Windows Server System」は、互いに連携するようデザインされた複数の製品から成っている。諸機能を緊密に連係させたことで、Microsoftは自社製品の優位性を際だたせ、競合企業による「切り崩し」作戦を防いでいると、Bittmanは指摘している。
Microsoftは今秋、「SQL Server 2005」データベースおよび「Visual Studio 2005」プログラミングツールとともに、これらのExpressバージョンをリリースするとしている。Express製品ラインには「Visual Web Developer」という新製品が追加される予定である。これは単純なウェブサイトをすばやく構築するためのものだ。
Express製品ラインは、Microsoftと提携する開発者の数を増やし、オープンソース製品と競合していくという同社の計画の重要な部分を占めている。
Ballmerはこれに関連して、Microsoftの開発ツール製品群が、IBMおよびOracleのツールや、ローエンドなオープンソースツールにとって最も手強い競合製品になるだろうと展望を語った。
「今年こそ、こう言おう。『(IBMの)Rationalよ、覚悟しろ。わたしたちはとんでもないものを開発したぞ』と」(Ballmer)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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