ABC NewsとNBC Newsは米国時間25日、テレビのニュース番組の音声をオンデマンドで発信する計画を発表し、ポッドキャスティングの世界に飛び込んだ。
ポッドキャスティングは、ユーザーが専用のソフトウェアを使ってネットからラジオ番組をダウンロードし、コンピュータやデジタル音楽プレイヤーで好きなときに再生したり、最新情報を定期的に受信することができるというもので、その名前はApple ComputerのiPodにちなんで付けられたとされている。
ABC Newsは現在、「Good Morning America」や「Nightline」などの番組をABC News.comからポッドキャスティングしている。同ネットワークでは、ほかにも複数のポッドキャスト専用番組を制作しているが、その1つである「The AfterNote」は毎晩放送される政治論評番組で、同ネットワークの朝のニュースレター「The Note」をベースにしたものだ。さらに「Real Life Desperate Housewives with ABC's John Stossel」や「Star Wars: Revenge of the Sith--The End of an Era」など、1時間の特別番組4本をポッドキャストで配信する計画もある。
一方、NBCでは、一部のケーブル/ネットワーク番組で、6月から1時間おきに最新ニュースのポッドキャストを配信する計画だ。このポッドキャストでは、MSNBCの「Hardball with Chris Matthews」や「Countdown with Keith Olbermann」など、ゴールデンアワーに放送された番組のハイライトも流される。また、MSNBC.comに掲載されるビジネス、政治、技術関連のヘッドラインニュースも配信されることになると、同社は説明している。
同ネットワークによると、「Today」と「NBC Nightly News」の一部や、ポッドキャスト専用に制作された番組も用意するという。
NBC Newsの技術/インターネットコンサルタントJeff Gralnickによると、同社がポッドキャスティング分野に参入するのは、新しいタイプのデバイスやフォーマットで情報を受け取るユーザーが増えていることを同社が認識しているためだという。
「視聴者はもはやテレビ一辺倒ではない。彼らは機動力が大幅にアップし、多忙になっている」(Gralnick)
ポッドキャスティングは昨年ブレイクし、大勢のアマチュアDJがこれに飛びついている。そして現在では、大手メディア企業や数人の著名人もこの技術を使った実験を行っている。
National Public Radioは、一部の番組をポッドキャストで発信している。また、John Kerryと組んで2004年の大統領選挙に出馬したJohn Edwards上院議員(ノースカロライナ選出、民主党)も、自らのポッドキャスト番組を公開している。さらに、全米に180のラジオ局を持つInfinity Broadcastingでは、サンフランシスコにポッドキャスティング専用のラジオ局を開局している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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