カカクコムの運営する価格比較サイト「価格.com」が一時閉鎖されていることで、同サイトの登録店舗にはどのような影響が出ているのだろうか。
ウェブ上で通信販売サイト「ECカレント」を運営するストリームでは、前期(2004年11月〜2005年1月)の通販事業の売上高115億円のうち、およそ半分は価格.com経由によるものだと試算している。ECカレントは、価格.comの全登録店舗の中で、トップ3に入る売上規模を誇る。ストリーム 専務取締役の作佐部光浩氏によると、同社では価格.comと同様に価格比較情報を提供するサイトである「コネコネット」や「ベストゲート」なども利用しているが、「価格.comからのアクセスがなくなったことで、ここ数日の売上は20数%減少している」と言う。「ECカレントとしても固定客は抱えているが、新規顧客の獲得にはこうした価格比較サイトの存在が非常に大きい」(作佐部氏)
価格.comのサイト閉鎖以来、「ほかの価格比較サイトからのアクセスが倍増した」と言うECカレントだが、それでも価格.com閉鎖の影響は大きい。価格.comからのアクセス数の減少で売上が落ち込むことはもちろんのこと、「コネコネットやベストゲートなどは、アフィリエイト料金や広告のクリック単価を支払わなければならず、アクセスが増えるのはいいがそれに伴ってこうしたコストが増えるので、利益がどのくらいになるか不透明だ」と作佐部氏は説明する。
価格.comに対して同社では、出店料金として月額10万円と広告出稿料金として月額100万円を支払っている。価格.comに次ぐサイトに対する広告料金などの支払いは、その約半分だというが、「価格.comほどの規模になれば、広告料を支払っても効果は高い」としている。
作佐部氏は、今回のサイト閉鎖について「サイト復旧後に顧客がどれだけ戻ってくるか不安だ。どう影響するのかはまったく予測がつかないが、1日も早い復旧を望む」と熱望した。
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