電子情報技術産業協会(JEITA、安藤国威会長)が4月27日に発表した04年度(05年3月期)の国内パソコン出荷実績は、台数が前年度比12%増の1207万5000台と2年連続で増加、金額が同8%増の1兆7336億円となり、パソコン市場が回復したことを示す結果になった。
片山徹・JEITAパーソナルコンピュータ事業委員会委員長(NEC執行役員常務)は、「パソコン市場がピークに達した00年度と肩を並べる実績」と声も明るい。さらに「03年度は、法人市場が回復していたが、個人市場は伸び悩んでいた。しかし04年度は、個人市場で昨年冬商戦から需要が増大。その傾向が年を明けてからも続き前年度を上回る結果になった」と、法人に続き個人市場も回復してきたと強調した。
出荷台数構成比は、企業向けが60%強、個人向けが40%弱。前年度を上回った要因は、法人市場で個人情報保護法によりセキュリティへの関心が高まったことや、03年度に引き続きIT投資促進税制でリプレース需要が増加したことが大きく貢献。個人市場では、AV(音響・映像)ニーズに高まりからテレビチューナー搭載のパソコンが人気化。木村政孝・パソコン幹事会幹事長は、「法人市場が2ケタ成長となり、個人市場も数%ながら伸びた」としている。
05年度の出荷台数は、前年度比6%増の1280万台と引き続き成長することを見込む。「法人市場でリプレース需要が持続することや、個人市場で1人1台という意識が高まっていく」(片山委員長)などが出荷台数増の要因としている。金額については、「価格下落の影響から前年度並み」(同)の見通し。
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