Viralgというフィンランドの企業が、PtoPネットワーク上における違法コピーファイルの交換を阻止するための高度な技術を開発したと発表した。
先頃フィンランドで開催された先端技術のコンテストで最優秀賞を受賞した同社は、1年以上前からBMG Finlandと協力して同国のファイル交換ネットワーク上に著作権で保護された音楽作品が流出するのを防いできたという。
最近のファイル交換ネットワークでは、いくつかのソースから同時にファイルをダウンロードすることが可能だが、同社の技術はその仕組みを利用する。
同社はその技術の概要を示したプレスリリースの中で、「(同技術は)違法ユーザーが、本物の音楽、映画、ゲームコンテンツではなく、全く役に立たないがらくたをダウンロードするように、PtoPネットワーク内のファイルを混ぜ合わせる」とし、さらに「われわれの・・・技術はすでに共有されている正常なファイルをPtoPネットワークから消滅させることができる」と説明している。
Viralg が新たに開発したPtoP対策技術は、PtoPネットワーク上に多くの偽造/おとりファイルをばらまくことによって、ネットワークを一般のユーザーにとって極めて利用しづらいものにする。このPtoP対策技術は、すでにKazaaなどの最大手PtoPネットワークの活動を抑制する上で威力を発揮してきた。
ここ数年、米Loudeye傘下のOverpeerなどの企業が、レコード会社、映画製作会社、ゲームメーカーと協力して、PtoPネットワーク上のファイルの保護に取り組んできた。Loudeyeは、同社のクライアントのファイルの99%を保護できるとしている。
Viralgも、同社の技術は過去に開発された同種の技術よりも性能が高いと主張している。Viralgは同社のサービスについて、詳細は明らかにしなかったが、ネットワーク上の有効なファイルのデジタル署名を偽造し、PtoPクライアントがジャンクデータと正常なデータを区別できないようにすると説明した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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