マイクロソフトが、これまで何カ月も隠しておいたLonghornというお宝を、ついに世間に公開し始めた。
次期Windows「Longhorn」は2006年に市場に投入される予定だが、同社は今週報道関係者向けに行った簡単なデモを皮切りに、今後さまざまな場所でその機能を紹介していく。新たに提供される重要な機能のなかには、改善されたセキュリティやデスクトップ検索、さらにノートPCを複数のネットワークで利用する場合の使い勝手の向上などがある。
「これはものすごいものになる」とMicrosoftのJim Allchin(同社グループバイスプレジデント)は米国時間14日に、CNET News.comに語った。Microsoftでは、Longhornに関して、Windows 95発売時のように当日大勢の人間を動員して小売店の店頭に立たせるといったことは考えていないという。Allchinもそのことを認めたものの、それでも同社はLonghornがPC販売の牽引役を果たすと見込んでいると述べた。「この製品には誰にとっても価値のある何らかの機能がある」(Allchin)
Allchinはこの日簡単なデモを行い、新たに搭載されるいくつかの重要な機能を紹介した。そのなかには、たとえば「クイックサーチペイン」というものがあり、これはユーザーが文字を入力すると即座に該当する名前のファイルが表示されるという機能だ。
この検索メカニズムは、外観も動きも、Apple Computerが今月末に発売する次期Mac OS X「Tiger」に搭載したデスクトップ検索機能「Spotlight」に似ている。また、検索した結果を仮想フォルダに保存することが可能だが、このフォルダは自動的に内容が更新されるため、そのなかには特定の検索条件--たとえば「Maryが著したもの」「『クリーブランド』という単語を含むもの」といった条件に当てはまるアイテムがすべて集められるようになっている。さらに、文書や写真、音楽、アプリケーションにまで評価やキーワードが与えられ、検索条件の絞り込みに利用できるようになっている。
LonghornにはTigerに似たところが数多くあるものの、それ以外にも同社が初めて実現した部分があることをAllchinは強調した。たとえば、アイコンは単にファイルの種類を知らせる手がかりではなくなり、代わってファイルの中身を縮小した画像になるという。そのため、たとえばWordファイルのアイコンは、1ページ目の様子を再現した小さな画像になる。またフォルダも、その内部にどんなファイルがあるかが見られるようになる。このような画像は比較的小さなものだが、何かを探している際に役立つ視覚的なヒントを与えてくれるとAllchinは述べた。
同氏によると、Longhornは検索結果を使ってできることの内容や種類の点で、Tigerよりもさらに進んでおり、新しいやり方で情報を見たり整理したりできるようになるという。Longhornの外観はまだ固まっていないが、透明なウィンドウや他の視覚的なギミックは最終製品にも採用されると見られている。
Longhornに関して、Microsoftにはたくさんの仕事が残されている。同社は5年前にXPを発売して以来、Tablet PCやMedia Centerなどの派生OSを追加したり、Service Pack 2を投入してセキュリティ機能を強化するなどしてきたが、それでもこの5年間にはさまざまな事柄が変化している。
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